さて突然ですが、みなさんは【ミズナラ樽】を知っていますか。おそらく知っている人の多くはウイスキー好きの人ではないでしょうか。
しかし実は、ミズナラ樽はワインでも使われることがあります。
そこで今回は、稀有な樽【ミズナラ樽】を使った山梨ワインを紹介したいと思います。
ミズナラ樽とは
まずミズナラ樽に関して紹介をしていきたいと思います。
ミズナラ樽は、一般的にウイスキーの醸成に使われる木樽の一種になります。ウイスキーやワインが好きな人は知っているかもしれませんが、ミズナラ樽の元になる木【ミズナラ】は主に北海道などに生息する落葉広葉樹の楢の木の一種になります。そして、ミズナラ樽は日本固有の樽のため、ジャパニーズオークとも呼ばれています。
ただ、ミズナラ樽はもともとウイスキーとして利用をされていませんでした。昔は、シェリー樽を使って醸成をさせていたのです。その流れを変えたのがサントリーでした。思い切った舵を切ったキッカケは、1941年の太平洋戦争です。この戦争がきっかけで、シェリー樽などの輸入が困難になりました。そこから、ミズナラ樽のウイスキーを初めて利用して国産ウイスキー造りの挑戦が始まりました。しかし、最初は思った以上に高い評価を得ることができませんでした。というのも、ミズナラの木の香りが強すぎたのです。
では、ミズナラ樽からはどんな香りを感じるのでしょうか。ミズナラ樽を素直に表現すると、白檀や伽羅などの香木を彷彿とさせる香りとよく言われます。ただ、これだと全然イメージがつかないですよね。この香りを身近なものに置き換えると、お線香に使われることが多いです。そのため、香りからは郷愁を感じる人も多いでしょう。今では馴染みのある香りですが、当時はやはり受け入れ難かったのでしょう。
実は他にも技術的な問題もありました。しかし、諦めずに追求し続けた結果、ミズナラ樽の特性をより深く知ることに繋がり希望の光が見えてきました。しかしそんな矢先に、最も大きな壁にぶつかります。それは【コスト】問題です。時代は戦後になり海外産のオーク材が安く輸入できる世の中になっていました。しかしミズナラは、樽材に使用できるほど成長するまでには長い年月がかかるのに加えて、加工の難しさもありました。実際に樽にできるミズナラの条件は樹齢200年以上と言われています。これは、一般的に高級と言われているオーク樽よりも高いです。そのため、今日においてコスト面からミズナラ樽で熟成するウイスキーが減少しつつあります。今まさに、壁に立ち向かっている最中なのです。
ここまでくると、ミズナラ樽を使ったワインがあることに驚くと同時にワクワクしてきませんか。
ミズナラ樽を使った超貴重な山梨ワイン
それでは、日本固有のオーク樽であるミズナラ樽を使っている山梨ワインを紹介していきたいと思います。
と意気込んだものの、やはりミズナラ樽を使っているワイナリーは非常に少なかったです。山梨にワイナリーを構えてる中では2つだけでした。
【サントリー登美の丘ワイナリー】と【ドメーヌヒデ】だけです。
それでは、サントリーのワインから紹介をしたいと思います。
塩尻マスカット・ベーリーA ミズナラ樽熟成
塩尻マスカット・ベーリーA ミズナラ樽熟成
マスカットベーリーA
ミディアムボディ
2016
税込4,620円
サントリー登美の丘ワイナリー
こちらも一緒に飲み比べすることを強くオススメします。今から紹介するワインは、先ほど紹介したワインとほぼ一緒です。大きな違いは、ミズナラ樽を使っているか、使っていないか、になります。つまり、飲み比べをすることで【ミズナラ樽】の特徴がわかりやすくなるわけです。
塩尻マスカット・ベーリーA
塩尻マスカット・ベーリーA
マスカットベーリーA
ミディアムボディ
2016
税込3,036円
サントリー登美の丘ワイナリー
サントリー登美の丘ワイナリー
メイドインジャパニーズの夢を実現した実力派ワイナリー
1909年の開園から一世紀以上も経っている【サントリー登美の丘ワイナリー】。
今では、多くの人に愛されている名前ですが、【サントリー】と【登美の丘】はあまり名前に連動性がないように思えます。
ワイナリーの名前となっている【登美の丘】はどこから由来しているのでしょうか。
それは、ワイナリーが位置している場所が由来になっていました。
サントリー登美の丘ワイナリーに足を運んでいただくと、誰もが【納得】できる光景がありました。
登美の丘ワイナリーにある丘を【登】ると【美】しい景観が、私たちの眼前に広がっています。【登って美しい】これが【登美の丘】と呼ばれている理由なのです。
私たち訪問者の心に【安らぎ】を与えてくれる自然を持つ【サントリー登美の丘ワイナリー】は、広大な自家葡萄畑を所有し、【土造り】から真摯に【葡萄造り】と向き合い、瓶詰めされるまで一貫したワイン造りをしているワイナリーです。
サントリーの顔となるワイナリーシリーズ
では、【サントリー登美の丘ワイナリー】はどんなワインを展開しているのでしょうか。
現在、中心となっているのは3つのシリーズあります。
「登美の丘ワイナリー」シリーズ
山梨県のワイナリーで主に造られているワインシリーズです。頑なに土からつくりあげる「自園産葡萄100%」ワインです。
「塩尻ワイナリー」シリーズ
長野県のワイナリーで主に造られているワインシリーズです。日本の赤の可能性を拓く「長野県産葡萄100%」ワインです。
必見なワインは、【ミズナラ樽ワイン】になります。樽までも日本産にこだわっているワインです。
「ジャパンプレミアム」シリーズ
日本ワインでしか表現できない【産地】×【品種】の可能性への挑戦したシリーズです。
サントリーの登美の丘ワイナリーを動画でみることができます。遠方の方、ぜひ見てみてください。
■サントリー登美の丘ワイナリー ベーシックムービー編■
■収穫編■
■ワイン醸造編■
■土壌編■
■ワイナリー景観編■
■醸造チーム紹介編■
■葡萄栽培チーム編■


続いて、ドメーヌ・ヒデのワインを紹介します。
ミズナラロゼ ジャポネ
ミズナラロゼ ジャポネ
マスカットベーリーA
辛口
2018
税込6,600円
ドメーヌ・ヒデ
ドメーヌ・ヒデ
赤ワイン醸造に一意専心する”編集部”未開拓ワイナリー
まず初めにお伝えをしたいのが、ドメーヌ・ヒデは酒類の専門家の方だけがワイナリーの見学や試飲をすることができます。そのため、山梨ワインドットノムも未だに訪問ができておらず、非常に残念ではありますが未開拓ワイナリーになっています。
一般公開をしていないドメーヌ・ヒデとはどんなワイナリーなのでしょうか。わかった限りのことを紹介したいと思います。
ドメーヌ・ヒデは、南アルプス産のマスカットベーリーAにこだわるワイナリーになります。つまり、赤ワインに特化したワイナリーと言うことができます。そして、数人のスタッフで醸造と栽培に専念しているため、規模は小さいですが、小さいことを個性とし上手に生かし、ソムリエと醸造家がうらやむようなワインを造っています。その結果として、世界有数の国際コンクールでも銀賞を獲得する実力をもっています。
そんなドメーヌ・ヒデには鉄の掟が3つあります。
- 1つ1つの畑からワインを産むこと
- 月に従い自然に造ること
- 葡萄に頑張らせないこと
【真】の日本ワインを造るために、鉄の掟を守りながらワイン造りに従事しています。
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非常に参考になると思います♪
ぜひ、みなさんの山梨へ観光する際のお供に!!
情報は、記事執筆時点のものとなります。詳しくは、各ワイナリーサイトの情報をご確認下さい。各ワイナリーへのお問い合わせは、各ワイナリーサイト記載された方法でお問い合わせ願います。