2021年を迎えて10日が過ぎました。例年では、多くの人が地元に戻り成人式を終え、一次会、二次会、三次会、四次会、五次会…と飲み歩いていたのではないでしょうか。そして、都内住みの人は明日11日を心待ちにしているのではないでしょうか。しかしながら、2021年は新型コロナウイルスの影響で、成人式の開催そして飲食店の時短営業の影響でそれも叶わぬのではないでしょうか。しかし、一生に一度の記念日であることは変わりません。
そこで今回は、山梨ワインドットノム編集部が今年新成人を迎えた人にオススメしたい山梨ワインを5本紹介したいと思います。
もちろん、ワイン好きの親であれば生まれた年のヴィンテージなどが用意されているかもしれません。しかし、そのケースは少ないでしょう。そのため、今回は新成人を迎えた大学生でも購入できる金額幅で、ワインに対する負のイメージを一蹴してくれるワインをチョイスしています。
Contents
新成人に紹介したい
20歳になって最初に飲むべき山梨ワイン第5選
ワインは、入口のハードルが高いように感じるかもしれませんが、実はそれは固定観念にすぎません。たしかに、ビールやカクテルと比べると、やや値段は高いように感じるかもしれません。だから、居酒屋などにある飲み放題のワインを最初に飲む人も多いでしょう。しかし、それは非常にもったいないです。なぜなら、ワインに対する悪い印象を抱いてしまうかもしれないからです。ワインは、日本文化の1つです。ぜひ、一生に一度の貴重な日に、年に、今後のワインライフを謳歌できるような1本を飲んで欲しいと思ってます。
それでは人生の先輩であり、アラサーである山梨ワインドットノム編集部が今年20歳になった新成人に飲んで欲しい山梨ワインを紹介したいと思います。
グラン・シャンモリ 甲州シュール・リー
グラン・シャンモリ 甲州シュール・リー
甲州葡萄
2018
辛口
税込1,870円
盛田甲州ワイナリー
山梨県鳥にワイン造りの誇りと情熱と未来を乗せて飛翔するワイナリー
盛田甲州ワイナリーの設立は1973年ですが、1973年設立とは思えない深い歴史があります。
遡ること1881年、盛田甲州ワイナリーはなんと愛知県の葡萄畑でワイン造りをしていたのです。しかし、フィロキセラのせいで葡萄は全く使い物にならず失敗してしまいました。そして、1度潰えた想いが日本のボルドーとも言われる「勝沼」で復活し、今にいたるのです。つまり、100年以上もの間にわたってワイン造りに携わっているワイナリーなのです。背水の陣となるに至っていた盛田甲州ワイナリーのその後の勢いはすさまじいものです。【ワインは農産物】と言い聞かせ、醸造の過程での処理や調整を極力控え、葡萄がもつ本来の味をそのままボトリングするイメージで仕込み、素直な葡萄の風味を持つワインに仕上げています。その結果が、IWC金賞受賞です。

まさに、山梨ワイン、日本ワインを支えているワイナリーの1つなのです。現在は、新型コロナウイルスの影響で工場見学や試飲も制限がかかっている中で楽しむことができます。中でも魅力的なのは、樽エリアとテイスティングでしょう。盛田甲州ワイナリーには、なんと100以上もの樽が使用されています。滅多に見ることのできない荘厳たる空間を目にすることができるでしょう。また、日本を代表する甲州ワインをはじめ、マスカットベーリーA、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、シャルドネといった幅広い葡萄品種のワインをワイナリースタッフの人と話しながら試飲することができます。ぜひ、足を運んでみてください。





ヌーヌーボー
ヌーヌーボー
デラウェア
中口
税込1,980円
ドメーヌQ
日本で最も早い新酒を造りあげるヌーヌーボーワイナリー
【ドメーヌQ】は、日本で最も小さいワイナリーとも言われています。最も小さいと聞くと、最も古い伝統的な印象をもつ人もいるかもしれませんが、ワイナリーの設立も2000年と山梨県の中では比較的新しいワイナリーなのです。しかしながら、山梨ワインドットノムが取材をしてみると、20年の歴史しかないとは思えないほど、他のワイナリーにはない、ワイナリー独特な特徴がありました。
ドメーヌQのポイント「Feature1」
新進気鋭ワイナリー
非常に主観的な意見ではありますが、山梨県でワイナリーを設立をしたら、まずは【甲州】【マスカットベーリーA】を中心にワイン造りをするワイナリーが多いと思います。それは土地柄として葡萄栽培のしやすさなどが大きな理由だと思います。もちろん、ドメーヌQは、【甲州】【マスカットベーリーA】ワインを製造しています。しかし、なんと両品種だけにとどまらず超高難易度である【ピノ・ノワール】の栽培にも挑戦をしていたのです。【ピノ・ノワール】は世界で最も高いワインと言われている【ロマネ・コンティ】の原料になっている葡萄です。同時に【ピノ・ノワール】は、栽培が最も難しい葡萄品種とも言われているほどの葡萄なのです。実際に、日本でも栽培に成功をしているワイナリーはごくわずかしかありません。
そんなピノ・ノワールを栽培できたということはワイナリーとしての実力が相当高いことを結果で示したということです。
ドメーヌQのポイント「Feature2」
日本最速ワイナリー
【ドメーヌQ】が打ち立てた偉業はピノ・ノワールだけではありません。【日本最速】の新酒造りもドメーヌQ最大のポイントです。日本最速の新酒を【ドメーヌQ】では【ヌーヌーボー】と命名し、商標登録まで済ませています。【ヌーヌーボー】は、ボジョレー・ヌーボーの【ヌーボー】が語源になっています。ボジョレー・ヌーボーとは、フランスの【ボジョレー地区】の【ヌーボー】つまり新酒を意味します。新酒を意味する【ヌーボー】を【ヌーヌーボー】にアレンジしたとのことです。そんな【ヌーヌーボー】はデラウェアの早摘み【青デラ】を使用して造っています。



キザンセレクションシャルドネ
キザンセレクションシャルドネ
シャルドネ
辛口
税込1,676円
機山洋酒
編集長を魅了するシャルドネワインを造るファミリーワイナリー
前述でも述べたように、シャルドネの実力が日本ワインの中でもトップクラスのワイナリーである機山洋酒は、自社農園の葡萄を中心にワインを造っている地域活性ワイナリーでもあります。またさらに、家族だけでワインを造り上げているファミリー経営のワイナリーでもあります。そんな【機山洋酒】は、山梨県を代表する甲府盆地の塩山市内にワイナリーショップがあります。
写真からでもわかりますね、機山洋酒がただならぬ雰囲気を醸し出しているワイナリーであることが。
まるで、日本から瞬間移動してワインの本場である【ヨーロッパ】にいるかのように感じさせてくれます。しかし、その感覚を抱いている人は間違っていません。赤褐色の扉を開けると…そこは一見ワイナリーとは思えない空間が待っています。フランス、イギリス、スペイン、ドイツのアンティーク店のような、心温まる優しい空間が私たちを出迎えてくれます。
そして、機山洋酒が扱っている葡萄品種は日本を代表する葡萄品種【甲州】をはじめ【シャルドネ】【メルロ】【ブラッククイーン】【カベルネ・ソーヴィニヨン】といった欧州系品種まで栽培しています。そして、これらの葡萄を調和のとれた上質なワインに仕上げています。そこには現状に満足をしない、弛まぬ努力があります。人数が少ないことに言い訳にせず、アンテナを海外にまで張り、常にワイン醸造のグレードアップを志に構え取り組んでいるのです。
圧倒的な葡萄栽培力、ワイン醸造技術力に加え強き意志を兼ね備えた機山洋酒の見惚れてしまうことが他にもあります。それは自分たちに課しているハードルの高さです。編集長が最も美味しいシャルドネワインと位置付けている【キザンセレクションシャルドネ】含め、ほとんどのワインが税込2,000円を超えていないのです。正直、信じられないです。もちろん、私たち消費者は【安い】に越したことはありません。しかしながら、この値段で大丈夫なのか、と少し心配してしまうレベルです。つまり、機山洋酒が造るワインは現行価格にプラス1,000円高くても買うレベルということです。こんなにもハイクオリティワインにも関わらず、なぜこんなにも良心的な価格なのでしょうか。その理由は、ワイナリーの理念に隠されていました。機山洋酒のワイン造り、それは【自分たちが飲むために買いたいワイン】を造ること、つまり、世界のシャルドネワインと比較した上で【この品質でこの値段であるのならば、自分は買う!】といった基準を軸に値段設定をしているのです。とてつもなく高い水準に設定していることがわかります。だからこそ、品質が保証されているのです。そして、私たちも安心して購入すること、ワインを飲むことができるのです。
これほどまでに【プロフェッショナル】なワイナリーのワインが美味しくないはずがありません。


ルージュ
ルージュ
欧州系品種(2016年収穫)
ミディアムボディ
税込1,980円
三養醸造
鬼才と呼ばれる男が極上の山梨ワインを造るワイナリー
創業以来、日本の葡萄にこだわり続けた【純国産ワイナリー三養醸造】の名前の由来は唐代の有名な漢詩の三養訓が元になっています。和約すると『美味しい葡萄酒を飲んで楽しく生きよう』です。これほどまでに、ぴったりなネーミングはないのではないでしょうか。
現醸造長である、山田啓二さんは【鬼才】と呼ばれています。
その理由は、彼に会えばすぐにわかります。我々編集部は、ワイン造りはもちろんのこと、彼の話し方や内容も含め天才だと思います。知識だけではなく、聞き手を彼自身の世界へ引き込んでしまう魅力が彼にはあります。
そんな彼の名言をご紹介しましょう。
【栽培は畑に出てれば葡萄が教えてくれる。醸造は葡萄が語りかけてくることがある】
自然物である葡萄は、毎年安定しない非科学的なものです。そのため、自分の目で自分の舌でしか感じ取ることはできない、まさにワイナリーのあるべき姿を伝えてくれています。
これほどまでにワインを愛し、粉骨砕身の想いで取り組んでいる彼が造るワインが美味しくないはずありません。
1本1本のワインに個性そして、目的を持たせ、製造方法含め様々な想いを飲み手に伝えようとしているワインが三養醸造にはあります。






霜(SOU) ロゼ
霜(SOU) ロゼ
甲州、マスカットベーリーA
辛口
税込2,420円
98wines
県内屈指の醸造家が満を持して立ち上げたワイナリー
【98wines】とは、2019年に本格的に、ワインをリリースした山梨県のワイナリーです。
【県内屈指のワイナリー】と、県内からの呼び声が非常に高いのです。
今では、【日本ワイナリー協会】へのホームページにも記載がされているのですが、昨年山梨ワインドットノム編集部が山梨出張を行っているときには、そういった更新がされていませんでした。では、どのようにワイナリーの存在を知ったのでしょうか。
それは、編集部が他の山梨ワイナリーへ取材をしているときのことでした。
「【98wines】という最近出来たばかりのワイナリーがあるのだけど、行ったことあるかな?」
この一言から【98wines】との出会いが始まったのです。もちろん、当時の編集部は知りませんでした。ただ、その日は98winesへのアポイントメントはとれていなかったので、次回の出張かな、と思っていました。しかし、その後ランチをしていた【ラ・メゾン・アンシェンヌ(LA MAISON ANCIENNE)】でも【98winesは行ったことないのであれば、今からでも行くべき!】と押されました。こんなにも、1日に繰り返し【紹介】されたことはなく非常に戸惑いました。
たしかにワイナリー訪問をすると、「〜ワイナリーでもうちと同じ品種のワインは扱ってます。」と言った話などはします。しかし、【このワイナリーには行った方がいいよ!!】と推薦されることはありませんでした。複数のワイナリー、そして飲食店からも紹介されたとなれば、行くしかありません。もし、お話がNGでも売店やワインのテイスティング、購入はできると思い、車を飛ばして駆け込みました。そしてワイナリーに到着し一望できた、【山梨を素で表す光景】ワイナリー各所に散りばめられた【工夫】【遊び心】そんな素敵な空間がそこにはありました。そして、そんな自然の中で飲む色鮮やかなロゼワイン。言葉で語ることのできない【感動】を味わうことができました。
紹介してくれた人たち同様、編集部も一瞬で魅了されてしまいました。
東京に戻った後に知ったのですが、98winesの醸造長【平山繁之】さんの経歴は凄まじいものでした。
山梨県を牽引しているワイナリーの1つである、シャトーメルシャンで醸造責任者を務めた後、伊勢志摩サミットやファーストクラスでもワインを提供していた実績のあるワイナリー、勝沼醸造の役員にも就任していました。まさに、プロフェッショナルの中のプロフェッショナルであり、日本のワイン文化を支えている人物の1人であることは間違いありません。
たしかに独立をするのは当たり前、その経歴があれば大丈夫、そんな声をあげる人も多くいるかも知れません。
しかし、実際に、平山さんと直接お話をさせていただいたから強く言えることがあります。
それは、彼がそんなことに頼っていないこと、そんな発言を認めていないことです、もっと言えば、そんな評価はしてくれるな、と言わんばかりの強い想いを感じました。
また【山梨ワインドットノム】のコンセプトや想いを伝えると、理解してくれた反面、非常に厳しい意見もいただきました。
- 日本ワインは、山梨県だろうがまだまだ世界的に見れば、認められていないです。ここ数年、日本ワイン、そして山梨ワインの評価は上がっているのはたしかですが、まだまだ世界には遠く及ばないです。だからこそ、紹介や実績などは関係なく【厳しい目で】わたしたちのワイナリー【98wines】を正当に評価していただきたいです。
ただ、正当に評価するには【山梨ワインドットノム】さんも【ワイン】に対して【真摯に向き合い成長】をしてください。【素人】であっても、【評価する側の人間】である以上、【根拠】をしっかり持てるよう【ワイン】と向き合ってください。そのためであれば、わたしたち【98wines】もできる範囲の協力は惜しみません。
直接話していただいたからこそ、【世界】と戦う【本気度】が伝わりました。現状なんかに甘えていられるか、そんな想いがひしひしと伝わりました。
編集部に対しても、厳しい指摘がありながらも【山梨ワイン】を広げたい、もっと多くの人に【山梨のワインは、こんなにも美味しいのだ!!】
そんな思いを【一緒に】伝えようとしてくれている様子を感じ取ることができました。
ワイン素人がワイナリーを高くレビューしているだけではありません。
山梨県内のワイナリー、山梨県内の飲食店からの評価も高いワイナリーそれが【98wines】なのです!!
98wines
山梨県甲州市塩山福生里250-1
0553-32-8098
https://98wines.jp/
https://www.facebook.com/98wines/
https://www.instagram.com/98wines/?hl=ja


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非常に参考になると思います♪
ぜひ、みなさんの山梨へ観光する際のお供に!!