ワインはその年ごとによって仕上がりが大きく変わります。そのため毎年毎年仕上がりが楽しみであるのと同時に、過去ヴィンテージとの比較が非常に楽しみなお酒です。そして最も面白い楽しみ方は、ファーストヴィンテージを知っていることです。最初のシリーズを知っていると、その後の成長の軌跡を共に歩んでいる感じがして愛着もわいてきます。
そこで今回は、昨年ワイナリーとして”初”の樽ワインをリリースしたワイナリー【ニュー山梨ワイン醸造】のワインから【初心者オススメワイン】をセレクトしました。この機会に、ぜひ手にとってみてはいかがでしょうか。
ニュー山梨ワイン醸造
ニュー山梨ワイン醸造
JAふえふきと共に進化する超地域型ワイナリー
ニュー山梨ワイン醸造は、葡萄の生産量が日本一の山梨県の中で葡萄の栽培面積、収穫量、出荷量1位を誇っている笛吹市にある【JAふえふき】の直営のワイナリーです。遡ること昭和38年に、地元で収穫された葡萄を使って、地元で楽しめるワインを醸造することを目的に発足しました。そんなニュー山梨ワインが造るワインのラベルには、【8vin-yard MISAKA】の文字が書かれています。
ワイナリー名からは想像もできない【8vin-yard MISAKA】という言葉ですが、編集部が取材したときに聞いて見ました。すると、快く教えてくれました。実は、前述した【JAふえふき】に大きく関係していることがわかりました。【JAふえふき】とは【御坂】【八代】【一宮】【石和】【境川】【中道】【豊富】【芦川】の8つの地域で構成されています。そして、これら8つの地域で栽培された葡萄を使用して、ニュー山梨ワイン醸造がある場所【御坂町】で醸造をしています。つまり、【葡萄】の地域と【ワイン】を醸造している場所から命名されているのです。さらに、【8】は末広がりで縁起のいい数字であり、横に寝かせることで【無限大】を意味する数字でもあります。【末永く繁栄し地域活性につながるワイナリーでありますように】といった願いも込められているとおっしゃっていました。
そんなニュー山梨ワイン醸造がリリースしているワインの中で他のワイナリーとは一線を画している葡萄品種があります。それは【大峰】と呼ばれる葡萄になります。初めて聞く人も多いのではないでしょうか。実は山梨ワインドットノム編集部も、ニュー山梨ワイン醸造で初めて出会った葡萄品種になります。
【大峰】とは藤稔をさらに大きくした種類の葡萄なのですが、実は大きい粒ならではの苦労がとてもあるとの…なんと大きい葡萄種にも関わらず、強い風でつるが折れてしまうことが頻繁にある葡萄品種だったのです。もちろん、葡萄の出荷時期である秋の時期は台風という天敵がいるわけで、毎日心臓に悪い日を過ごしているとのことです。笑
さらに、栽培管理も粒が大きすぎるがゆえに神経を使います。特に収量制限のためにおこなう摘粒作業が大変です。もちろん、サボることは簡単ですが、これを行わないと粒が小さくなってしまったり、粒が破裂してしまい収穫ができないことになってしまうのです。
この話を聞くと、葡萄作りの真髄を見た気がしますね。
ただ今年も2020年8月に大峰ワインがリリースされたことを耳にして安心しました。
こんなにも細かい苦労話を聞きながら飲むワインは、いつもと違いさまざまなことを感じさせてくれます。工場見学も親切に案内してくれる【ニュー山梨ワイン醸造】に、ぜひ訪問してみてください。

編集部がオススメする【ニュー山梨ワイン醸造】ワインを徹底解説
今回も編集部は、
- 葡萄由来の再現性
- コストパフォーマンス
- 飲み比べなどの相性
- 食事との相性
を基準にワインを選んでいます。
また、今回の評価は【ワイン初心者】が数多あるワイナリーから選ぶ際の手助けとなるために作ったものであって、ワインをランキングづけるものではありません。
Koshu Sec
Koshu Sec
衝撃!?山梨県内でもトップクラスの超辛口ワイン
Koshu Sec
甲州葡萄
辛口
税込1,628円
竹居
竹居
ワイナリー”初”となる樽熟成ワイン
竹居
甲州葡萄
辛口
1,108本
税込3,520円
二ノ宮マスカットベーリーA
二ノ宮マスカットベーリーA
東京の一流ホテルに採用されたワイナリー”初”の”樽”を使った赤ワイン
二ノ宮マスカットベーリーA
マスカットベーリーA
ミディアムボディ
1,008本
税込3,520円
- 今回はシンプルな甲州ワインが1本、樽を使った甲州ワインが1本、樽を使ったマスカットベーリーAワインが1本になります。シンプルな甲州ワインと大峰ワインでのセレクトは非常に迷ったのですが、ニュー山梨ワイン醸造が造るシンプルな甲州ワインが、他のワイナリーとある点で一線を画しているので前者を採用しました。実は【Koshu Sec】はアルコール度数が14%もあり、めちゃめちゃ辛口に仕上げられています。他のどのワイナリーも平均的に12%のワインが通常ですが、ニュー山梨ワイン醸造が造る辛口は14%とアルコール度数が高いため、酸味などもより一層強く感じます。そしてニュー山梨ワイン醸造が造るワインの中でマストで飲んでほしいのが【竹居】になります。竹居は、ワイナリーで初めての樽を使ったワインです。この竹居を味わい覚えておくことは、今後ニュー山梨ワイン醸造のワインを飲むときの大きな経験値となるでしょう。あのときは、ここまで樽感が強かったのに、今では甲州葡萄とのバランスがこんなにもよくなった、など進化の軌跡を追うことができます。実際に、編集部も味わうことはしましたが、ちょっと樽が強すぎかな、と思いました。それもあの樽好きな編集長がです。笑
ぜひ味わってみてください。そして、最後にセレクトしたのが【二ノ宮】になります。二ノ宮も樽を使っていますが、これは竹居をリリースした後にリリースしているワインです。さらに、東京にある一流ホテル【メズム東京】にも採用されています。早速進化を味わえるのではないか、と思いセレクトしました。残念ながら、新型コロナウイルスのせいで、編集部はまだ直接試飲はできていませんが、竹居とのいい比較ができるのではないか、と思っています。
関連情報
山梨ワインドットノム編集部 おすすめ記事
山梨ワインドットノムが自信を持ってお届けしている記事です♪
特に…
山梨ワイン パーフェクトガイド
【必見】山梨ワイン完全ガイド!世界で認められている、山梨ワインとはどんなワイン!?これを読めば、山梨ワインがわかる。山梨ワインのことは、山梨ワインドットノムにお任せ!
【2020】山梨ワイナリー データベース
【困ったらドットノム!2020年最新版】山梨県のワイナリー完全マップ!山梨県に新たに誕生したワイナリー、2020年新設予定のワイナリーも一挙に紹介!!
【2020】山梨ワイナリー 【初心者向け】営業状況まとめ
- 【勝沼編】はこちらからご覧ください。








非常に参考になると思います♪
ぜひ、みなさんの山梨へ観光する際のお供に!!
素人だからこそ感じる、ワインに対しての率直な感想を始め、ワインの基礎知識、山梨の美味しいお店などの情報を案内します。
情報は、記事執筆時点のものとなります。詳しくは、各ワイナリーサイトの情報をご確認下さい。
各ワイナリーへのお問い合わせは、各ワイナリーサイト記載された方法でお問い合わせ願います。