リンゴから造られるワイン、アップルワインの基礎情報と各国での呼び方とは!?

ワインの原料と言えば葡萄ですが、アップルワインというものが存在することはご存知でしょうか?
その名の通り、リンゴを原料として造るワインですが、「シードル」という名前の方が耳馴染みはあるかもしれませんね。
葡萄で造って美味しいお酒が生まれるということは、リンゴで造っても美味しいワインが生まれるに違いないのは、想像に難くないでしょう笑

今回は、そんなアップルワインについての基礎情報を学んでいきましょう!

アップルワインとは?


ワインは葡萄のみから造られるわけではなく、リンゴから造ることもできます。
製法は通常のワインと殆ど同じです。

熟したリンゴを収穫し、しばらく外気に晒し熟成させます。
その後圧搾し、果汁(リンゴジュース)を発酵させることで醸造することができます。

できあがったアップルワインのアルコール度数は6%程度で、ワインの半分程度と葡萄から造られたワインに比べるとかなり低いです。
度数の高いアップルワインでも9%程度と、どちらかと言うとビールやチューハイに近いアルコール度数と言えますね!

なぜアルコール度数が低いのか?

その理由は、アルコールが出来上がる過程にあります。
ワインに含まれるアルコールは、果汁に含まれる糖分が、酵母により食べられていきアルコールへと変わることで生まれます。

つまり、果実に含まれる元々の糖分が高いほど、出来上がるワインは高いアルコール度数になります。

葡萄に含まれる糖分は16度以上が基本です。
対して、リンゴの糖度は12度~15度と、葡萄と比較すると糖度が低いことがわかります。
そのため、アップルワインのアルコール度数は葡萄で造られたワインに比べて低くなるのですね。

アルコール度数が低いので、お酒の弱い方にもオススメできますね!

国によって呼び方が変わる!?

アップルワイン(リンゴワイン)は、実は国によって名称が大きく変わるお酒です。
以下に各国での呼び方、特徴をご紹介するので、1つ1つ見ていきましょう。

フランス


ワイン大国であるフランスでは、アップルワインのことを「シードル」と呼びます。
19世紀末ごろまではヨーロッパでは生水を飲むことは不衛生で危険なこととされたので、水よりもシードル等のお酒類が盛んに飲まれる傾向がありました。

フランスでは、ワインと同様に原産地呼称規制 (AOC) の対象です。
特に、ブルゴーニュ地方やブルターニュ地方、ノルマンディー地方のものが有名です。
味は甘口から辛口まで存在します。

ちなみに普通のワインと同じように、シードルを蒸留するとブランデーを造ることができます。
「カルヴァドス」という有名なブランデーがあります。

イギリス

イギリスではアップルワインは「サイダー」と呼ばれ、パブやピクニックなどでビールと並んで気軽に楽しまれています。

イギリスでは無名ブランドのものは非常に安価で売られており、また口当たりもいいことからアルコールを飲み始めた10代の労働者階級の子供が飲む最初のアルコールとして親しまれています。

イギリスではほとんどのサイダーに発泡性があり、スパークリングサイダーと表記しているものも多く、表記していないものもほとんどが発泡性です。

実は英国は世界最大のアップルワイン市場で、イギリスで栽培されるリンゴの約5割がサイダーの生産に使われています。
サイダーは主にイギリス南西部で造られています。

サイダーも、味は甘口から辛口まで存在します。

スペイン

スペインではアップルワインはシードルではなく「シドラ(シードラ)」と呼ばれています。
スペイン北部のアストリアス地方やバスク地方などで造られており、スペインのシドラは酸がきいていて辛口が多いです。


アストリアスではグラスに注ぐ際、頭の上の高い位置のビンから、腰のあたりの低い位置のグラスに注ぐという独特な方法で注ぎます。
これにより空気を多く含み泡が立つので、その泡が残っているうちに一気に飲み干すというのが現地での飲み方とされています。


スペインには「シデリア」というシドラ専門のバーもあります。

日本

そして、最後に気になる日本のアップルワインです。

日本のアップルワインは、フランスのシードルをお手本にして「シードル」と呼ばれます。
長野県、青森県、北海道などで造られています。
甘口から辛口まであり、発泡しているものが多いです。


日本で最も有名なものはニッカのアップルワインですが、
ニッカウヰスキー創業者 竹鶴政孝がニッカウヰスキーの前身「大日本果汁株式会社」を設立したのが1934年。
アップルワインは、その4年後の1938年に誕生しました。

ニッカアップルワインは、リンゴのワインにリンゴのブランデーを加えた上、さらにブランデー樽で熟成させた原酒を一部使用しているために、アルコール度数は22%とやや高めです。

オススメの飲み方はいくつかありますが、
ストレート、ロック、水割り、ホット、ハイボールはもちろん、
紅茶やウーロン茶も相性ぴったりで、デザートやお料理にも使えます。

まとめ

アップルワインの基礎情報、そして各国のアップルワインの特徴について、学んできました。
ワインと言えば葡萄が主ですが、たまにはリンゴ由来のアップルワインを飲んでみるのも選択肢の1つに入れてみてはいかがでしょうか?

飲み方も多彩なので、是非自分好みの飲み方を見つけてみてください!

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