突然ですがワインを飲んだ際に、ソムリエのようなカッコイイコメントをしてみたいなと思ったことはありません?
僕は山梨ワインのレビューをする機会も多いのですが、イマイチカッコイイ感想の述べ方が分からなかったため、実際にソムリエさんにレビューのコツを教えていただいたことがあります。
今回は、その時に学んだワインの感想の述べ方をいくつかご紹介します。
これを知ることで、単純に「美味しい」だけではなくどのような観点からワインを評価すればよいのかが簡単に分かるようになるはずです!
味わいを表現する8つの要素
少し多く感じるかもしれませんが、以下に挙げる8つの要素を覚えることで、ワインの味は完璧に表現できるようになります!
「この甲州ワインは美味しいね」
これを原型として、分かりやすく1つずつ要素を加えていこうと思います!
➀「アタック」
「アタック」とは、口に含んだときの、第一印象のことです。
ワインを第一に感じて、酸味や甘味、果実味が強いか弱いかはなんとなく分かるのではないでしょうか。
・スッキリ
・インパクトがある
・豊か
ここら辺のワードを使ってみましょう!
ちなみに先ほどの原型にこの要素を加えるとこうなります。
「この甲州ワインはアタックが爽やかで美味しいね」
➁「甘さ」
ワインには甘口タイプや辛口タイプというものが存在します。
ワインは醸造する過程で、葡萄に含まれる糖分が酵母により分解されることでアルコールになっていきます。
その糖度がどれだけ残っているかを、極甘口~極辛口という言葉を使って表現するのです。
醸造家からするとワインの美味しさは原料である葡萄の糖度が高くないと造れないというほど、甘さは重要な要素となっています。
ちなみに先ほどの原型にこの要素を加えるとこうなります。
「この甲州ワインはアタックが爽やかで辛口で美味しいね」
➂・➃「渋み・苦み」
こちらもワインの重要な要素ですが、渋みは赤ワイン用の表現で、苦みは白ワイン用の表現なので間違えないようにしましょう。
なぜなら、ワインにおける渋みとは果皮に含まれるタンニンによる渋みのことを表すので、果皮を用いて醸造する赤ワインにしか使われないからですね。
渋みの表現に関してはやや難しいので、少し補足説明をします。
赤ワインを口に含んだ際に、歯茎に当ててみると渋みをよく感じられるので、試してみてください。
タンニン含有量が多ければ多いほどザラザラとした触り心地になり、少ないほどスッキリとした触り心地になります。
ちなみに先ほどの原型にこの要素を加えるとこうなります。
「この甲州ワインはアタックが爽やかで辛口で、苦みをほどよく感じられ美味しいね」
この時点で既にしっかりとしたワインを飲んだ感想っぽくなって来たのではないでしょうか!?
➄「酸味」
酸味は、葡萄の果実由来の酸味とマロラクティック発酵による酸味に大きく分けることができます。
マロラクティック発酵とは、乳酸菌の働きでリンゴ酸を乳酸に変化させるもので、赤ワインと白ワインの一部で行われます。
これにより、ワインの酸味がよりまろやかになるのです。
酸味はワインにとって非常に重要な要素です。
酸味が強すぎると酸っぱすぎるワインになってしまうし、逆に酸味が弱すぎると味気ないワインになってしまいます。
また、ある程度の酸味がある方が食事とも合いやすいため、食中酒としての目的で山梨ワイン代表である甲州を使った山梨ワインを造るワイナリーは多いのです。
ちなみに先ほどの原型にこの要素を加えるとこうなります。
「この甲州ワインはアタックが爽やかで辛口で、苦みをほどよく感じられる。酸味はやや強めで食事に合いそうで美味しいね」
ここまで来ると1文で納められる情報量じゃなくなって来ましたね。
単純な「美味しいね」に比べると、大分どんなワインを飲んでいるのかが想像できるようになって来たのではないでしょうか!
➅「フレーバー」
6つ目は、「フレーバー」です。
聞き馴染みもあまりなく、間違えやすいのでしっかりと頭に入れてください!
フレーバーとはグラスから嗅ぐ香りではなく、口から鼻に抜けていく香りのことを言います。
よくワインの果実味という表現をしますが、これはフレーバーに感じられるものの1つなのです。
・スパイシー
・フローラル
辺りのワードを用いることが多いですね!
ちなみに先ほどの原型にこの要素を加えるとこうなります。
「この甲州ワインはアタックが爽やかで辛口で、苦みをほどよく感じられる。酸味はやや強めで食事に合いそう。フレッシュな果実味が鼻に抜けて美味しいね」
ここでようやくワインの余韻部分に触れることができましたね!
かなり重要な表現なので、覚えておくようにしましょう。
➆「ボディ」
渋みと重複するところもありますが、重みやコクを表す言葉です。
サラサラとした軽いワインはライトボディと呼び、粘度の高い重さを感じるワインをフルボディと呼びます。
注意していただきたいのは、これらは赤ワインに使われる表現なので、白ワインには使わないように気を付けましょう。
➇「余韻」
最後に、余韻です。
この余韻は、持続性を計ります。
中程度は5~6秒、
やや長めは7~8秒、
そして長めは9秒以上を目安に覚えましょう。
どれだけ余韻が残るかを、上記の秒数を意識して飲んでみるとワインによって違いが感じられるので、面白いですよ!
ちなみに先ほどの原型にこの要素を加えるとこうなります。
「この甲州ワインはアタックが爽やかで辛口で、苦みをほどよく感じられる。酸味はやや強めで食事に合いそう。フレッシュな果実味が鼻に抜けるけど余韻は割と短めで美味しいね」
いかがでしょうか。
もうこの文面だけでどんなタイプの甲州ワインかわかりますよね笑
具体的なモデルはありませんが、恐らく新酒かあまり熟成させていないタイプの甲州ワインでしょう。
苦みがあるのでシュールリーかな?等と想像も膨らませやすいですよね。
まとめ
いかがでしたか?
最初からいきなり上記すべての要素をワインを飲んで1回で感じ取るのは相当に難しいと思いますので、先ずは要素1つ1つを確認しながらゆっくりと飲んでみてください。
ワインの味を改めて分解して飲んでみることで、新たな発見があると思いますよ!
是非お試しあれ!
山梨ワインドットノム編集部 おすすめ記事
山梨ワインドットノムが自信を持ってお届けしている記事です♪
特に…
山梨ワイン パーフェクトガイド
【必見】山梨ワイン完全ガイド!世界で認められている、山梨ワインとはどんなワイン!?これを読めば、山梨ワインがわかる。山梨ワインのことは、山梨ワインドットノムにお任せ!
【2020】山梨ワイナリー データベース
【困ったらドットノム!2020年最新版】山梨県のワイナリー完全マップ!山梨県に新たに誕生したワイナリー、2020年新設予定のワイナリーも一挙に紹介!!
非常に参考になると思います♪
ぜひ、みなさんの山梨へ観光する際のお供に!!
関連情報
素人だからこそ感じる、ワインに対しての率直な感想を始め、ワインの基礎知識、山梨の美味しいお店などの情報を案内します。
情報は、記事執筆時点のものとなります。詳しくは、各ワイナリーサイトの情報をご確認下さい。
各ワイナリーへのお問い合わせは、各ワイナリーサイト記載された方法でお問い合わせ願います。