ワインブームと言われることもある今日、ワインに興味関心を持ち始めている人が増えていますが、その多くは女性なのです。
お酒と聞くと、男性のイメージが強いかもしれませんが、実は【ワイン】は女性人気も高いのです。
この市場動向は、ここ数年でなくここ数十年でのことです。
そのため、【女性による女性のためのワインコンクール】が立ち上がっていたのです。山梨ワインドットノムでも紹介したことがありますが、日本で開催されている女性ワインコンクール【サクラワインアワード】。
- サクラワインアワードの詳細はこちらからご覧ください。


しかし【サクラワインアワード】よりも歴史が古く世界的に人気のコンクール、それが【フェミナリーズ世界ワインコンクール】です。今年は新型コロナウイルスの影響で、開催自体が危ぶまれました。
しかしながら、辛抱強く待ち続けた結果、無事に開催することができました。
さて今年の山梨ワインの結果はいかに!?
受賞ワインを、山梨ワインドットノムが徹底紹介します。
Contents
【フェミナリーズ世界ワインコンクール】とは!?
【フェミナリーズ世界ワインコンクール】とはワイン業界に与える女性の影響を鑑みた結果、2007年に誕生しました。
そして、ワインの本場フランスのパリで、世界中から出品されるワインを同じく世界から集結するワイン業界の女性プロフェッショナルが、厳正なテイスティングで審査するコンクールになります。他のコンクールと最も大きな違いは、審査員が全員女性という点ではないでしょうか。
つまり【その年の女性向けワインNo,1】を決めるコンクールと言っても過言ではないのです。
そんな【フェミナリーズ世界ワインコンクール】ですが、2020年度開催は非常に大変なものでした。
本来であれば、2020年4月に開催予定でした。しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大の影響を鑑みた結果、延期になっていました。
そして、緊急事態宣言措置の段階的解除に伴い、6月1日〜11日にかけて、フランスのパリ・ボーヌ・ボレーヌの3会場にて開催されました。
そんな状況にも関わらず、世界中から約600名の女性審査員が参加とのこと。このコンクールのブランド力を強く感じますね。
そして、出品されたワインは4,470種類。こんなにも多くのワインを厳正なテイスティング審査で評価しています。
【フェミナリーズ世界ワインコンクール】では、同席する審査員は異なるワインを審査するため、審査員間での話合いやコメント交換はなく、他者の影響を受けることが全くありません。また、集中してテイスティングを行えるように、テイスティングは有資格者によって理想的な温度と順番で管理提供されています。もちろん、完璧なブラインドで行われています。そして、39もの審査項目をチェックし20点満点で点数をつけています。
【フェミナーズ世界ワインコンクール2020】受賞ワイン徹底紹介!!
では早速、【フェミナーズ世界ワインコンクール2020】で受賞した金賞、銀賞を受賞した山梨ワインを徹底紹介したいと思います。
2020年は新型コロナウイルスの影響で【日本ワインコンクール2020】が中止になってしまいました。
そんな中でも最善を努め開催された【フェミナーズ世界ワインコンクール2020】。
【おうち時間】のお供として受賞したワインを自宅で味わってみてはいかがでしょうか。
【祝!!】金賞受賞ワイン!!
まずは【金賞】からです。日本ワインでは、金賞を受賞したワイナリーは全部で【9】つです。
さて山梨ワイナリーは【いくつ】選ばれたのでしょうか。
エントリーNo,1【サドヤワイナリー】
最初は【サドヤワイナリー】です。編集長が大好きな【RUBY 紅】は選ばれているのでしょうか?
PAGE-ONE シャルドネ 2019
シャルドネ
辛口
12%
9℃~14℃
税込4,180円
長野県高山村日滝原地区産シャルドネ
2019年9月26日
19.1°Brix
3.40
9.90 g/l
樽キュヴェ CY3079、ステンレスキュヴェ ICV D47・ICV OPALE
No.1 MBR31、No.2 MBR ALPHA No.3 MBR VP41
No.1 Taransaud(2019年)、No.2 Dargaud & Jaegle(2019年)、No.3 Taransaud(2018年)
色調は、薄い緑色がかった光沢のあるレモンイエローです。
穏やかなリンゴの花、新鮮な白桃、レモンの皮のタッチ、炙ったカシューナッツの上品で甘い香ばしさに加え、フレンチオーク樽由来の繊細なヴァニラ香などを感じます。味わいには、繊細で豊かな酸味を持ち、滑らかな触感が味覚にコントラストと深みをもたらしています。口中で感じる新鮮な薬草や花梨酒の風味と、それを支えるミネラリティはブルゴーニュを想わせる味わいです。後味には、かすかに残る苦味を伴ったラム酒漬けのドライフルーツのニュアンスが、上品なワイン・スタイルに野性的な印象を与えてくれます。
高山村シャルドネ 2018
シャルドネ
辛口
12%
9℃~14℃
税込2,970円
収穫後のシャルドネをオークの木樽で発酵させ、発酵終了後に一旦澱引きを行い、再度木樽へ戻し、6ヶ月間の貯蔵、育成を行いました。
その結果、色調は澄んだ輝きのある、ややグリーン掛かった、淡いレモンイエローの色調に仕上がっています。そしてリンゴ、洋梨などの果実の香りや、白い花の香り、オークの木樽由来のバニラ香やトースト香を感じます。味わいは、軽やかで心地よく、豊富な酸と果実味からは滋味深い旨味を感じます
紅 マスカット・ベーリーA樽貯蔵 2018
マスカットベーリーA
ミディアムボディ
12%
14℃~17℃
税込2,200円
【サドヤワイナリー】とは!?
サドヤは、日本で初めてワイン専用の葡萄品種でワインを醸したワイナリー、と言われています。
創業は1917年まで遡ります。サドヤ洋酒店の6代目今井氏が、本格的なワインの製造を目指し「サドヤ醸造場」を作ったのです。
農場を開墾するまでの間は、勝沼の葡萄園と契約し、契約農家の人たちが作る葡萄を原料に、「甲鐵天然葡萄酒」を商標とするワインを造っていました。
創業から約20年後の1936年。甲府市善光寺町に自家農園を、ついに開墾!!当時の日本は、甘口ワインが主流だったにも関わらず、フランスから導入したワイン醸造用葡萄の苗木を植え、栽培に成功した葡萄を使い、本格辛口ワインの製造を開始したのです。
そして、2007年に「株式会社サドヤ醸造場」から「株式会社サドヤ」へと社名を変更し現在に至ります。
今日、知名度・味ともに山梨を代表するワイナリーの一つでもあるサドヤワイナリーは、ブライダル、レストランも兼ね備えており、山梨県を代表する会社でもあります。そんなサドヤが考えるワインは、「食」との結びつきを大切にしています。「優しく上品な味わいの追求」。これこそまさに、サドヤワインの特徴です。
突出した個性は考えず、ゆっくりと料理とともに楽しめるワインを目指しています。若いワインの魅力よりも「10、20、30年と熟成を楽しめる」こともサドヤの特徴でもあるのです。
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エントリーNo,2【盛田甲州ワイナリー】
続いて盛田甲州ワイナリーです。やはり選出されているのは世界初の実績をもつ【グラン・シャンモリ】なのでしょうか?

シャンモリ 山梨甲州
甲州
やや辛口
12%
7℃~11℃
税込1,650円
ほのかに香る柑橘系の香りと、爽やかな酸味によるすっきりとした飲み口が特徴です。
抜栓直後は少し閉じ気味の香りですが、時間とともに梨やメロン、バナナのようなフルーツ香と、白こしょうや甘草、鉱物的な香りを感じます。軽やかな口当たりで、グレープフルーツや若いリンゴのようなフレッシュな酸味と繊細な果実味が印象的で、後味に感じる上品な旨味とほろ苦さが特徴的な白ワインに仕上がっています。
【盛田甲州ワイナリー】とは!?
盛田甲州ワイナリーは、山梨県鳥にワイン造りの誇りと情熱と未来を乗せて飛翔するワイナリーと言うにふさわしいワイナリーだと思います。
盛田甲州ワイナリーの設立は1973年ですが、1973年設立とは思えない深い歴史がありました。
遡ること1881年、盛田甲州ワイナリーは愛知県の葡萄畑でワイン造りをしていました。しかし、フィロキセラのせいで葡萄は全く使い物にならなかったのです。そして、1度潰えた想いは日本のボルドーとも言われる「勝沼」で復活し、今にいたるのです。つまり、100年以上もの間にわたってワイン造りに携わっているワイナリーなのです。
背水の陣となるに至っていた盛田甲州ワイナリーのその後の勢いはすさまじいものです。【ワインは農産物】と言い聞かせ、醸造の過程での処理や調整を極力控え、葡萄がもつ本来の味をそのままボトリングするイメージで仕込み、素直な葡萄の風味を持つワインに仕上げています。その結果が、IWC金賞受賞です。

まさに、山梨ワインそして日本ワインを支えているワイナリーの1つなのです。
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エントリーNo,3【シャトレーゼベルフォーレ勝沼ワイナリー】
最後は、【シャトレーゼベルフォーレワイナリー】です。
つまり、金賞を受賞した山梨ワイナリーは、日本ワイン全体の約30%ほどになるわけですね。
ドメーヌ シャトレーゼ 白 2018
セミヨン、ソーヴィニョン・ブラン主体
辛口
税込2,420円
【シャトレーゼワイナリー】とは!?
シャトレーゼの創業は1954年ですが、創業と同時にワイン事業を開始していたわけではありませんでした。
約50年弱の歳月を経た2000年に、ワイン醸造をワイン造りに最も適している場所、勝沼で開始したのです。
そして驚くことに、シャトレーゼのワイナリーは勝沼だけではなく甲斐エリアにもあります。これは、雪印が1985年に始めたワイナリーを2002年に買い取ったのです。そのため現在、シャトレーゼワイナリーは、勝沼と甲斐の2つの地点でワイン事業を行なっています。
- ワイナリー名
シャトレーゼ勝沼ワイナリー - 住所
山梨県甲州市勝沼町勝沼2830-3 - 電話番号
0553-20-4700
- ワイナリー名
シャトレーゼ甲斐ワイナリー - 住所
山梨県甲斐市下今井1954 - 電話番号
0551-28-4451
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銀賞受賞ワイン!!
唯一の受賞ワイナリー【大和葡萄酒】
銀賞で受賞を果たしたのは【大和葡萄酒】になります。昨年訪問した際に開催される2020コンクールでは、どのコンクールでも受賞を果たしたいと語っていたことを実行していますね。
重畳 2019
甲州
辛口
12%
税込1,727円
甲州葡萄を樽熟成し、ほのかなオークの香りとほどよい酸味のあるバランスの良いワインに仕上がっています。
【大和葡萄酒】とは!?
大和葡萄酒の歴史は、昭和28年の前身である第十一葡萄酒組合が大和葡萄酒に法人化から動き出しています。
それ以来、長野工場の開設、ビール事業展開、そして2001年にワインブランドを手がけるようになりました。
歴史とミネラルをテーマとしたストーリーのあるワインを目指しているワイナリーです。
【日本独自の価値観を誇りにワイン造りを目指す】ことを目標に、そして【良いワインは、良い造り手から】を合言葉に【品質】だけではなく【価格】も世界に負けない山梨ワインを目指しています。さらに、大和葡萄酒は、日本古来の葡萄品種である【甲州】を中心に、その歴史や葡萄のルーツを真剣に理解した上で、日本の風土と環境に合うワインを醸すことも目指しています。つまり【日本】だからこそ、いや【山梨県】だからこそできるワインを目指しているわけです。
大和葡萄酒が納得できるワインができるとき、それは【歴史】が紡いだ【日本代表ワイン】であることに違いありません。
そんな大和葡萄酒は『凝縮』『複雑』『エレガント』を最重要課題としてワイン造りに励んでいます。
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【番外編】山梨ワインではない【日本ワイン】の結果は!?
山梨ワインの独占は許さない!?【金賞受賞】した日本ワイン
深雪花 赤
マスカット・ベーリーA
ミディアムボディ
12%
税込2,219円
そのおかげで、心地よいタンニンと酸味のバランスに包み込まれるワインに仕上がっています。
レッド・ミルレンニューム 2018
レッド・ミルレンニューム
辛口
11%
税込3,300円
塩尻ワイナリー 岩垂原メルロ 2015
メルロー
フルボディ
税込8,800円
シャルドネ樽熟成 2017
シャルドネ
辛口
税込4,400円
トロピカル・フルーツや蜂蜜にバニラのような香り、トースティーで熟成感たっぷりの複雑で重厚な味わいに仕上がっています。
日滝原 2019
セミヨン、ソーヴィニョン・ブラン
辛口
税込¥3,300円
自社栽培のセミヨンとソーヴィニョンブランをブレンドし、果実味がありながらシャープな酸が特徴的なワインです。
グラン・ヴォワイヤージュ
セミヨン、ソーヴィニョン・ブラン
辛口
税込¥5,500円
実は優良年の【日滝原2015】のスパークリングワインVerになります。
2015年は天候もよく、多くの量を仕込めたため、1,700本をスパークリング用に瓶熟成を3年行いました。
エナ 2016
メルロー、カベルネ・ソーヴィニョン、カベルネ・フラン、コンコード
ミディアムボディ
税込¥2,530円
サンクゼール
026-253-8002
長野県上水内郡飯綱町大字芋川1260
https://www.stcousair.co.jp/valley/main-shop/
柏原醸造ワイン 赤 辛口
メルロー、カベルネ・ソーヴィニョン、マスカットベーリーA
ミディアムボディ
税込¥1,760円
ゼーレ オオハサマ ラタイ樽熟成
ラタイ
フルボディ
13%
税込¥4,400円
岩手県花巻市大迫町産ラタイ
17.6°Brix
5.4 g/l
1,487本
色調は、とても濃く、ほのかに樽香とスパイシーな香りを感じ、酸味と渋みのバランスのとれた味わいの赤ワインに仕上がっています。
ゼーレ オオハサマ ツヴァイゲルトレーベ 樽熟成
ツヴァイゲルトレーベ
フルボディ
13%
税込¥5,060円
岩手県花巻市大迫町産ツヴァイゲルトレーベ
18.7°Brix
5.3 g/l
1,600本
- 【フェミナリーズ世界ワインコンクール】の結果はいかがでしたでしょうか。自分が気に入っている【ワイナリー】や【ワイン】はランクインしていましたか?
山梨ワインドットノムとしては、受賞ワインをまとめている際に【サドヤ RUBY】を目にした瞬間に【安心感】がありました。笑
編集長は【ワイン初心者】を代表している人ですから、そこにはやはり【先見の明】【実績】が伴っていないとちょっと恥ずかしいですよね。
そのため、今回ランクインしていることは編集長だけでなく編集部にとっても大きな【自信】となりました。また最近では、【ワイン王国】がリリースされる前に公開していたラベルデザイン記事においても【ワインプロフェッショナル】である【ソムリエ】【インポーター】などと近い感覚をもっていることがわかりました。
少しずつ山梨ワイナリーを制覇した成果が現れてきたのではないでしょうか。
2020年は【山梨ワイナリー】の醸造長や栽培責任者との方との対談シリーズを紹介していきたいと思っています。(コロナウイルスの状況次第になりますが。。。)
ぜひお楽しみに!!
関連情報
編集長からのお願い
編集長
よろしくお願いいたします。_φ( ̄ー ̄ )
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