【トレンド】という言葉を耳にすると、みなさんは最初になにを思い浮かべますか?
Webでは【コーディネート 春服/夏服 トレンド】や【2020年 トレンドデザイン】などが上位検索で見られます。
しかし実は、ワイン業界にも【トレンド】があるのは知っていましたか?
そのトレンドを予想しているのが、ワイン・トレード・モニターです。
今回は、SOPEXAが発表したワイン・トレード・モニター2019を紹介し、山梨ワインドットノム編集部としての考察を一緒に紹介したいと思います。
Contents
ワイン・トレード・モニターとは!?
ワイン・トレード・モニターは、各国におけるワインのトレンドと市場予測に関する最新の情報を提供してくれます。
今年で8回目を迎えた、ワイン・トレード・モニター2019ではSOPEXAとWine Parisが共同で実施しました。
さて、2020年のワイン業界のトレンドはどうなのでしょうか。
食品と飲料のスペシャリストが、多数在籍する企業です。
Wine Parisとは、毎年パリで開催される国際的なワイン見本市イベントです。2020年は2月10日から12日にかけて開催予定。
そして、今年の調査対象国は、イギリス・ドイツ・ベルギー・中国・香港・日本・アメリカの7か国になります。
ワインの市場動向
では、まずワインの市場動向を見ていきたいと思います。
最も人気のあるワイン生産国として、フランスが89%、イタリアが75%、スペインが67%とヨーロッパ勢がベスト3を独占した形になっています。
中国に関してはオーストラリアのワインの人気が高いことがわかります。また、ベルギーにおけるフランスワインの割合が減少していることもわかります。
そして、ワイン・トレード・モニターによると第2位にいるイタリアが、2021年に最も売り上げを伸ばす見通しだとのことです。
しかし、実はワインの生産量はフランスよりもイタリアの方が多いのです。さらにフランスよりもイタリアの方が栽培している葡萄品種も多いのです。
驚くことに、葡萄品種は2000以上もあると言われているほどです。
そのため、編集部もワイン・トレード・モニターが予想をしているイタリアの売上第一位には大いに納得です。
それは、イタリアの葡萄品種の豊富さからくるワインの多様性とイタリアワインのコストパフォーマンスが大きく関係していると編集部は考えています。ワインは、人によって大きく感じ方が異なります。そのため、多種多様なワイン展開をしていればいるほど、その人に適したワインとめぐり合う可能性が高いのではないでしょうか。また同時に、イタリアワインの魅力として認知され、色々なワインを試飲したい欲を駆り立てているのではないでしょうか。
そして、コストパフォーマンスです。
実は、イタリアではこのような言葉があるのです。『イタリアでは、ワインは水より安い!』と。
編集部もイタリアに行ったことがあるのですが、実は本当なのです。
少し語弊が生まれてしまうといけないので、詳しく説明すると、イタリアでは空の容器を持っていくと、その中にワインをいれてくれるのです。つまり、毎回毎回ボトル購入をするのではなく、ワインを計り売りしているお店が多いのです。
実際に、1リットルのワインが日本円で500円〜の値段で買うことができるワインもあります。
間違いなく数年以内にイタリアが生産量だけではなく、売上も世界No,1になると予想できます。
しかしながら、2020年に入って世界を混乱させているコロナウイルスの影響で、イタリアは大打撃をうけています。
そのため、イタリアの生産量・売上が下がることもあるでしょう。
日本のワイン市場
日本のワイン市場は、実はイギリスに次いで2番目に最も多様な生産国のワインを取り扱っているのです。
そんな日本のワイン市場だが、回答者の49%が成長すると回答されています。
その牽引役は、フランスワインでもイタリアワインでもなく、日本ワインなるとのことです。
ワイン・トレード・モニター2019の調査では、回答者の40%が、フランスやイタリアのワインよりも、日本ワインが売り上げを伸ばすと予想しています。
しかも、調査に参加した貿易専門家によると、国産葡萄100%でつくられた日本ワインの売り上げは、過去最高の成長を記録する見込みだと言われています。
日本ワインの売り上げ上昇について、「日本でのワイン生産は、ヨーロッパのワイン、特にフランスワインの人気が高まり始めた70年代から発展してきた。その後ワインの品質が向上し、地元のワイン業者、そして消費者の注目を集め始めたのはごく最近のことだ」と述べられています。
その上で、「今日では、日本ワインが国内市場のワインコーナーやレストランで明らかに存在感を増している。また、地元のワインを求める消費者や、2020年のオリンピックの機会を活用してワインのプロモーションをする生産者の努力により、その需要が増加している」とコメントもされています。
その根拠は、【日本ワインが世界的に評価が上がっていること】と【東京オリンピックの開催】です。
日本ワインの評価は、主に甲州ワインを中心としたワインになりますが、甲州葡萄がOIVに認められたことが大きなきっかけです。
登録をされたのは、2010年ですが、そこから海外でのコンクールでも徐々に受賞する機会が増えてきたのです。
そして、ついに昨年末に盛田甲州ワイナリーの【グラン・シャンモリ 甲州シュール・リー2018】が世界的なワインコンクールである【IWC(インターナショナルワインチャレンジ)】で甲州ワインとして初の金賞を受賞しました。この流れで、東京オリンピックの開催です。
世界各国から日本に訪れた外国人が、今まで知らなかった、気づかなかった甲州ワインの魅力を体感すると思ったからです。
しかしながら、東京オリンピックの延期の影響そして山梨県のワイナリー訪問中止(コロナウイルスの影響で。)などが起こっていますので、最高記録を伸ばせるか、どうかは少し怪しいところです。ただ、数年以内に過去最高記録を塗り替え、世界各国に甲州ワインが輸出される日が近いことは間違いないと予想しています。
知らなきゃ損!?次に流行るワインを分析
では一体、2020年〜2021年にかけてどんなワインが市場を賑わすのでしょうか。
赤ワイン編
ワイン・トレード・モニター2019の調査結果によると、フランスのボルドー、ラングドック、ブルゴーニュ、ローヌの4地域の赤ワインの生産が拡大することが見込まれています。また、イギリス市場では、アルゼンチンのメンドゥーサに注目が集まっています。中国と香港では変わらず、ボルドーワインの人気が非常に高いです。ドイツ、ベルギー、日本では、ラングドックワインへの関心が高まる見通しとのことです。
白ワイン編
ニュージーランドのマールボロとフランスのロワールの2地域の白ワインが、過去2年間と同様に最も市場成長が期待されています。
それらに続くのは、ベルギーと日本で販売が好調なラングドックの白ワインと、アジアで人気を集めているブルゴーニュの白ワインです。
ロゼワイン編
ワイン・トレード・モニター2019の調査に参加した専門家の67%が、ロゼワインの中ではプロヴァンス産のものが、ベルギーを除く全ての市場でトップの販売数となりました。全市場を合わせても、トップ3の販売数になると予測しています。ラングドックのロゼワインも回答者の57%に支持され、継続的な成長が見込まれています。そして、イタリアのロゼワインは、アメリカとイギリスを除く全ての市場でトップ3の販売実績が予測されています。
一方、アメリカでは、ロゼワインの売り上げは苦境に陥る見通しとのことです。
スパークリングワイン編
全ての市場でトップ3の販売数になると予測されるのが、イタリアのスパークリングワイン「プロセッコ」です。
その他のスパークリングワインは、市場ごとに成長予測が大きく異なります。ドイツとイギリスでは「クレマン」、日本とアメリカ、ベルギーでは「カバ」、中国と香港では「シャンパン」の成長が見込まれていいます。この他に、オーガニックワインとバイオディナミック農法でつくられたワインが台頭する見込みです。また、イギリスとドイツでは、低アルコールワインが好評を博するとのことです。
そして驚きなのは、フランスワインといえば、ブルゴーニュやボルドーが最も一般的で有名だと思います。
しかし、そのフランスワインの中で最も多い生産量を誇るのは、ラングドック地方なのです。これは編集部もリサーチして驚きました。
なんとラングドックワインは年間15億本、世界のワイン生産量の約5%に相当するワインを生産しているのです。
そして注目したいのは、このラングドックワインが、日本における赤ワイン・白ワイン部門でともに人気が高いところです。
これは、【ラングドックワインと日本人の嗜好が同じベクトル】を向いていることが大きな理由になっていると思います。
比較的、ランドックワインワインは重めのタイプではなく、軽口〜中口のワインを多く見ます。また、強すぎる個性もないような気がします。
つまり、葡萄品種・ワインの王道のようなスタンダードワインが日本で流通していると言えます。
香りは、カシス系、そして豊かな果実感にバランスの良い酸味を感じます。
さらに、比較的安値で購入できることから、今後日本でのワインブームを考慮して、ワイン初心者を中心に流行ると予想したのではないか、と考えられます。
ただ、どうしても軽口〜中口になると、ワイン愛飲者の中では少し物足りない気持ちを持ってしまうかもしれません。
しかし、日本でのワインブームが起こる鍵を握っているワインの1種と言えることは間違いないでしょう。
編集部オリジナル予想!!流行る、山梨ワイン・山梨ワイナリーを予想してみた
さて最後に、山梨県の訪問OKとされたワイナリーを全制覇した山梨ワインドットノムが2020年〜2021年にかけて
【流行る!!】であろう山梨ワイン、山梨ワイナリーを紹介したいと思います。
あくまで、この予想は山梨ワインドットノム編集部の経験や独自の観点によるものです。
ワイン編
今回は、山梨ワインドットノムが注目しているワイン2本を紹介します。
グラン・シャンモリ 甲州シュール・リー 2018
グラン・シャンモリ 甲州シュール・リー 2018
盛田甲州ワイナリー
甲州
白ワイン/辛口
前述したように、グラン・シャンモリ 甲州シュール・リー 2018は、IWCで甲州ワイン初の金賞を受賞しているワインです。
そのため、東京オリンピック開催をキッカケに爆発的に数字が伸びると予想しています。
また、国内のコロナ騒動によっての自粛要請が完全に消えたとなれば、盛田甲州ワイナリーの工場見学者数の増加それに伴い販売数が伸びると予想しています。
グリド甲州
グリド甲州
中央葡萄酒
甲州
白ワイン/辛口
まろやかな口当たりで辛口タイプの白ワインです。
すっきりとした酸味、仄かな甘味と旨味が感じられ、味わいの後半に僅かな苦みがアクセントとなっています。
ワイナリー編
続いて、人気がさらに上昇すると思われるワイナリーを紹介します。
シャトーメルシャン
- ワイナリー名
シャトーメルシャン - 電話番号
0553-44-1011 - 住所
山梨県甲州市勝沼町下岩崎1425-1 - ホームページ
https://www.chateaumercian.com/
日本ワインの評価上昇および東京オリンピック開催に伴い、日本ワイン、山梨ワインを牽引するワイナリーを見たくなる人が増えるのではないか、と予想しています。そこで、日本ワインおよび山梨ワインを知るなら、【シャトーメルシャン】が最も最適だと編集部は思っています。
理由は3つあります。まず、シャトーメルシャンは山梨ワイナリーを代表する実績のあるワイナリーの1つです。そのため、日本のワインの最高品質を楽しむことができるでしょう。次に、ワインと一緒に味わう食事の提供があることです。つまり、ワイン単体として味わうこともできれば、食事とのマリアージュも楽しむことができるのです。最後に、資料館です。メルシャンの資料館は本当に細かく、博物館と思ってしまうほどしっかりしています。もちろん、他のワイナリーがしっかりしていないということではありません。資料館の中にある、資料や道具などが豊富で、しっかりと学びながら見て回ると、1時間以上はかかるレベルのものばかりです。
そしてこの3点が揃った環境のワイナリーは、強いと山梨のワイナリーの人ですらおっしゃっていたほどです。
日本のワインが認知されればされるほど、メルシャン人気は上昇するのではないでしょうか。
ブランド紹介およびワイン紹介はSOPEXAによるワイン・トレード・モニター2019より内容を一部引用しております。
編集後記
3月20日〜22日の3連休は、3日間一歩も外に出なかった。それはもちろん、最近の日本の感染症の状況を鑑みての行動でもあるが…
ではなにをしていたのか。年末から年始にかけて、トレンドになっていた(現在もトレンド担っていると思うが…)アニメ【鬼滅の刃】をNetflixで見ていた。
恥ずかしいことに、鬼滅の刃を見るのは3回目だ。これは、どハマりをしていたのではない。
2回も離脱をしているということだ。笑
友人などからも勧められていたが、面白さがわからず離脱を繰り返すこと2回。ついに3回目、面白いことを理解した。
劇場版が待ち遠しい。
ちなみに、この3連休年末前に購入した【グリド甲州】を飲んだ。『さすがだな』と独り言を呟いてしまうほど、純粋な甲州ワインだった。
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非常に参考になると思います♪
ぜひ、みなさんの山梨へ観光する際のお供に!!
素人だからこそ感じる、ワインに対しての率直な感想を始め、ワインの基礎知識、山梨の美味しいお店などの情報を案内します。
情報は、記事執筆時点のものとなります。詳しくは、各ワイナリーサイトの情報をご確認下さい。
各ワイナリーへのお問い合わせは、各ワイナリーサイト記載された方法でお問い合わせ願います。