山梨県が改名??『ワイン県』宣言!!

2019年8月7日。
時事通信社のWeb運営サイト、「時事ドットコム」にて興味深い記事がアップされたのだ。
それが『山梨県による、ワイン県宣言』である。

「ワイン」と聞くと、『山梨県』を想像する人も多いだろう。
実際のところ、山梨県は生産量とワイナリー数で全国1位を誇っている。

では、なぜ「ワイン県宣言」をしたのか。
それを理解するには、今日におけるワイン市場を知る必要がある。
近年、日本国内において『山梨県』だけではなく、「長野県」「北海道」といった他の都道府県でワイン造りが活性化しているのだ。
日本全体で考えれば、ワインで有名なフランス、アメリカに近づいていることは非常に嬉しいことである。
しかし、日本のワイン文化の礎を作り、長い歴史と伝統そしてワイン造りに誇りを持っている山梨県としては、
他の都道府県の台頭はやはり恐ろしい。
そして、実際に悪夢が起こってしまったのだ。
日本で最も大きいワインコンクールと言われている、「日本ワインコンクール」で最高賞を逃したのだ。
実は、2003年の第一回コンクールから16年連続で常にトップに君臨していた『山梨県』。
しかし、2019年のコンクールでは島根県の「島根ワイナリー」が受賞。
しかも、山梨県が由来となっている『甲州葡萄』部門での出来事だ。
これを受け、危機感を抱いた山梨県は、王座奪還に血眼になっている。
その宣戦布告として、今回の『ワイン県宣言』がある。
改めて日本を代表する本場は『山梨県』であることを全国にアピールし、『日本ワインを未来永劫牽引するのは山梨県だ』というのを再確認をさせているのだ。
現に、長崎幸太郎山梨県知事は『山梨県こそ名実ともに日本一のワイン産地だ』と強く語っている。
また、「ワイン県知事」の名刺も作りエンジン全開だ。是非とも、山梨ワインドットノムも全力で協力させていただきたいところである。

さて、最後に平成31年2月に国税庁が発表した、最新の日本ワインの状況を整理しておきたい。
まずはじめに『日本のワイナリー数』。
国税庁によると、平成30年3月31日の時点で『303場』ある。
円グラフを見ると、驚くべきことがわかった。
それは、上位3道県で全体のワイナリーの半分を占めていることだ。また「長野」「北海道」のワイナリー数が山梨の約半分であることも驚きだ。

次に、『日本ワインの出荷量と輸出量』を見ていきたい。
平成27年から平成28年にかけての日本ワインの出荷量は増加した一方、平成28年から平成29年にかけての日本ワインの出荷量は減少している。
しかしながら、日本ワインの輸出量は微数ではあるが平成28年から平成29年にかけても増加している。
ただ、平成27年から平成28年にかけての日本ワインの輸出量は急激な増加を見せている。
これは日本ワインのクオリティが世界に認知され始めた証拠ではないだろうか。
その証拠にゆるやかではあるが、平成29年にかけても増加している。
この見方が正しいのか、是非とも国税庁から発表される来年の資料に注目したい。

そして、最も気になるであろう『国内製造ワインの原料及びワインの生産量』を見ていこう。
『ワインの美味しさの核を担っている、葡萄。』
残念なことに、葡萄の約75%は輸入に頼っていることがわかる。つまり、メイドインジャパニーズの葡萄は、約25%なのである。
では実際に造られるワインの生産量はいかに。日本ワインの生産量は約20%、日本ワイン以外は約8倍。つまり、全体の約5分の1の割合を占めている。
山梨ワインを応援する我々としては、少し残念な数字と言わざるを得ない。まさに、自分たちの身が引き締まる数字だ。

次は、日本ワイン生産量を『ワイン種別と上位3道県』で見ていきたい。
正直、少し驚いた。というのも、白ワインと赤ワインの生産量がほぼ同値だからである。
ワイナリーの人に話を聞くと、白ワインの原料となる甲州葡萄は収穫量が同じ畑面積でも多いと聞いたことがあるからだ。
白ワインの生産量が多いことは想像していたが、正直もう少し差が生まれると思っていた。
また、上位3道県の日本ワイン生産量の内訳としては、全体の約4分の3。これは正直予想通りである。
この資料を見ると、たしかに長野県からの圧力を感じないと言われると嘘になるだろう。

では最後に、『上位3道県における葡萄品種の数量』を見よう。
1位の『山梨県』は、『さすが、圧巻。』というのがふさわしいだろう。
日本のワイン力が世界に認知される大きなキッカケとなっている『甲州葡萄』と『マスカットベーリーA』。
両品種においては追随すら許していない独走状態である。

そして、2位の『長野県』。
円グラフを比較していただけるとわかりやすいが、山梨県と被っている品種が非常に少ない。
1位を占めている『コンコード』ワインは、山梨県のワイナリーでは数軒でしか試飲したことはないくらいである。
ただ、山梨県のワイナリーで長野にある畑で収穫をされた葡萄を使って高品質ワインを造っているのも事実。
そして、メルローやシャルドネは山梨県より多い数字をたたき出していることは驚きだ。
『高級感』を押し出している、長野県の今後の動向にも注目すべきだろう。

最後に、3位の『北海道』。
正直、『北海道』のワインのイメージがあまりない。寒い故、熟度が弱く糖度が上がりきらないのではないか、と思ったりもする。
しかしながら、その予想を見事に覆している。ただ、やはり扱っている葡萄品種は、山梨県や長野県とはかなり違う。
今回の資料で初めて見た葡萄品種もある。
酪農が盛んである北海道は、『ワインと合うチーズとワインをセット』で押し出しているらしい。
たしかに、食によってワインの香りや味わいは大きく変化する。
ワインだけでなく、チーズの食べ比べとワインの飲み比べを同時にする贅沢ができるわけだ。
少しばかり山梨県や長野県と土俵が異なるように感じるが、目が離せないのも事実である。

いかがだろうか。
国税庁より発表された資料でもわかるよう、『山梨県』によるワインへの貢献は測りし得ないのだ。
だからこそ、今回の『ワイン県宣言』は『原点回帰をする』と同時に『王座奪回』へ執念を燃やしているのが犇々と伝わる。
ただ実は、山梨県はすでに他の都道府県よりも優位性になるものがあるのだ。
それが『GI Yamanashi』である。『GI Yamanashi』とは『Geographical Indication』、地理的表示を意味するのだ。
2013年に国税庁から与えられた。日本で唯一、山梨県だけが与えられているのだ。
これにより、日本ワインの中でも原産地がしっかりと保証された『山梨のブランドワイン』が世界に認知されるようになるに違いない。
そしてそれは、山梨ワインの質の高さが世界レベルに近づいていることを意味する。
つまり、今回の『ワイン県宣言』は『山梨=ワイン』の認識に拍車をかけたのである。
ただ最後に、1つだけ忘れないでほしいことがある。それは、山梨県には、『ワイン』以外にも素敵な魅力がたくさんあることだ。
『富士山』『果物狩り』『富士急』『河口湖』など、全て列挙すると1日が終わってしまうほどだ。
是非とも、山梨県へ観光をする際は『ワイナリー』を忘れずにしてほしい。
醸造家の人たちは、暖かく迎えてくれるに違いない。

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ぜひ、みなさんの山梨へ観光する際のお供に!!

山梨ワインドットノム編集部は、【自称山梨ワイナリー観光大使】を役職に【醸造家徹底応援!】を掲げ活動をしております。素人だからこそ感じる、ワインに対しての率直な感想を始め、ワインの基礎知識、山梨の美味しいお店などの情報を案内します。情報は、記事執筆時点のものとなります。詳しくは、各ワイナリーサイトの情報をご確認下さい。各ワイナリーへのお問い合わせは、各ワイナリーサイト記載された方法でお問い合わせ願います。

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