第三回イベント開催
山梨ワインドットノム主催、記念すべき第3回イベントも2部構成にて、開催させていただきました!!
第1部 選定会
第1部
編集長×レコール・デュ・ヴァンの講師による、試飲ワイン選定会
第2部 試飲会
第2部
編集長×ソシャゲ廃課金仲間
にて実施いたしました!
そのときの様子を追っていきたいと思います!
選定会 開始
夕刻
編集部が恵比寿パークへ集合。
エントリーワイン
早速、選定前のワインの登場です!
コチラ!!(遠くからですみません…)
全部で15本あります!
これらのワインは、編集部が山梨県のワイナリーさんから直接購入をしたワインになります。
また、購入したワインはJWC、ジャパンワインチャレンジの2018年度の受賞ワインに限定しています!!
改めて並べると、取材したときの記憶が蘇ってきますね。毎年、山梨県の全ワイナリーには訪れたいですね‼︎
(現在、編集部は約40ワイナリーへ訪問しています!残りの未訪問ワイナリーも楽しみにしています!)
- I-vinis Koshu シャトー酒折ワイナリー 白ワイン
- 甲州ドライ2017 シャトー酒折ワイナリー 白ワイン
- マスカットベーリーA2015 シャトー酒折ワイナリー 赤ワイン
- 甲州シュール・リー2017 「緑」-Green- サドヤワイナリー 白ワイン
- マスカット・ベーリーA2017 「紅」-RUBY- 樽熟成 サドヤワイナリー 赤ワイン
- 甲州醸しスモーク2017 サドヤワイナリー 白ワイン
- 甲鐡百年 サドヤワイナリー 赤ワイン
- シャンモリワイン甲州2017 盛田甲州ワイナリー 樽熟成 白ワイン
- 内田農園産甲州2017 盛田甲州ワイナリー 白ワイン
- 晩秋仕込み甲州2017 シャトー勝沼 白ワイン
- 甲州スパークリングワイン シャトー勝沼 スパークリングワイン
- スパークリングロゼ シャトー勝沼 スパークリングワイン
- 生詰め勝沼2016 シャトー勝沼 赤ワイン
- GI山梨プレミアム甲州 シャトー勝沼 白ワイン
- 甲州シュール・リー2017 敷島醸造 白ワイン
ソムリエスクール、レコール・デュ・ヴァンの講師にご参加していただき、二部の試飲会のアドバイスをしていただきました!
白ワインは、「甲州」
赤ワインは、「マスカットベーリーA」
の品種に制限をかけて選択させていただきました!!
写真のワイン一覧はこちら!!
第二部進出ワイン
そして、選定されたワインは…
ワイン紹介
- JWC2018 Gold 甲州ドライ2017 シャトー酒折ワイナリー 白ワイン
- JWC2018 Silver シャンモリワイン甲州2017 盛田甲州ワイナリー 樽熟成 白ワイン
- JWC2018 Silver 甲州醸しスモーク2017 サドヤワイナリー 白ワイン
- JWC2018 Silver 生詰め勝沼2016 シャトー勝沼 赤ワイン
- JWC2018 Bronze マスカットベーリーA2015 シャトー酒折ワイナリー 赤ワイン
- JWC2018 Bronze 甲鐡百年 サドヤワイナリー 赤ワイン
これらのワインが第二部にて試飲されるワインに選ばれました!
第二部では、普段はワインをあまり嗜まず、ソーシャルゲームを愛してやまない男性陣が来訪されます!
そのため、初心者向けの味がわかりやすいワインを基準としました!!
進出ワインの特徴
選定したワインには、一般的にこのような特徴があります。
白ワイン編
甲州ドライ2017 シャトー酒折ワイナリー 白ワイン 特徴
果実味豊かな味わい、シャープな酸味、そしてミネラル感が絶妙に調和され、淡いイエローの色調を持つ白ワインです。
果実味としては、リンゴ、パイナップルといった柑橘類などの味わいが感じられます。
味わいは、口に含むと瑞々しい酸味でキリッとした飲み易い口当たりです。同時にミネラルも感じことができます。
そして果実の酸味とほのかな甲州特有のほろ苦さが心地よい余韻となるよう仕上がっています。
シャープでドライな白ワインです。
シャンモリワイン甲州2017 盛田甲州ワイナリー 樽熟成 白ワイン 特徴
山梨甲州市勝沼町にて、栽培収穫した甲州種ぶどうを100%使用しています。
香りを最大限に引き出すために特別に栽培されたぶどうからは、柑橘系のさわやかな香りを感じることができます。
また、酸味もしっかりと感じることができる、すっきりとした飲み口が特徴の辛口白ワインです。
甲州醸しスモーク2017 サドヤワイナリー 白ワイン 特徴
近年話題となっている、オレンジワインの一種です。
白ワインだが、赤ワインと同じ作り方をしている白ワインになります。
発酵初期の72時間、甲州ブドウの果皮と果汁を一緒に浸し保持しています。
これは、ぶどうの果皮成分の抽出を目的としています。この結果、フェノール成分、色素成分、カリウム等が増大し、ワインの香り、味わいに独自の厚みと広がりを与えています。
また、2016ヴィンテージは、発酵初期の醸しを48時間でしたが、2017ヴィンテージでは、醸しを24時間増やしたことで、更にワインの香り、味わいの厚みが増しています。
燻したようなボリューム感のある香りと味わいから”スモーク”と名づけました。
この醸造法のルーツはワイン発祥の地、ジョージアに8000年前から伝わる『クヴェヴリ』を使用した伝統的な製造法にあるといわれています。
※『クヴェヴリ』を使った伝統的なワイン製造法は、2013年12月にユネスコの無形文化遺産として認められています。
赤ワイン編
生詰め勝沼2016 シャトー勝沼 赤ワイン 特徴
山梨県勝沼町内のぶどうの生産農家と一体になり、丹誠込めて育て収穫されたマスカット・ベーリーA種を使用しています。
ステンレス、低温醗酵により醸造をしています。
ボリューム感と果実味のバランスが良く、複雑味のある赤ワインに仕上げました。
また、「生ワイン」とは、加熱殺菌をせず非加熱処理にて壜詰めされる方法です。
精密濾過等によって、ワイン酵母を取り除いてワインの品質を安定させています。
※「日本ワイン」とは、日本産のブドウが100%使用された、日本国内で製造されたワインのことです。
マスカットベーリーA2015 シャトー酒折ワイナリー 赤ワイン 特徴
色調は、透明度のあるルビー色です。チェリーやイチゴのような赤系果実の香りが最初に感じられ、その後にほんのりと樽香を感じてもらえます。
マスカットベーリーA特有のキャンディーのような甘い香りは弱いです。
口に含むと若々しい酸味に加え、チェリーやイチゴの繊細な果実味が細やかなタンニンとともにバランスよく感じられます。
余韻はそれほど長くはなく、飲み疲れのしない飲み易いワインに仕上げています。
甲鐡百年 サドヤワイナリー 赤ワイン 特徴
日照時間日本一、良質な醸造用ブドウの産地として知られる、“茅ヶ岳山麓”産のブドウ2種をオーク樽に貯蔵、育成し熟成をしました。
マスカット・ベーリーAは穂坂地区産を、メルロは明野地区産を使用し、お互いの個性を活かし合うようブレンドを行いました。
メルローを混ぜているため、マスカットベーリー100%の赤ワインとは、香りが微妙に異なります。
通常であればキャンディのような甘い香りが特徴ですが、そういった香りは少し抑えられています。
口に含むと、マスカットベーリーAの感じがするとともに、タンニンをしっかりと感じていただけると思います。
次の100年へと繋がる伝統をあらわす記念碑的なワインです。
さて、編集長含め試飲するとこの特徴をそのまま感じられるのか、それとも違った感じ方をするのか、楽しみですね。
また、今回はピザを用意しました。ピザを食べる前と食べた後で、どのようにコメントが変化をするのか…気になるところですね!
時刻は19:00
編集長の盟友であるソシャゲ友達が到着。
盟友紹介
- グラサン 開発者
- ゴリマッチョ 格ゲークリエイター
- ノッポ ゲーム会社人事
編集長含め彼らは、
#コンパスというソーシャルゲームにはまっている方々の集いです。
果たして、彼らの合計課金額で山梨ワインは何本買うことができるのでしょうか。。。笑
それは、最後のお楽しみということで…!笑
さて、1本目は【シャトー酒折ワイナリーの甲州ドライ2017】です。
甲州ドライ2017
すごく飲みやすい!!めっちゃフルーティな香りがする!(グラサン 開発者)
酸味があまりなく、スッキリだな〜!!(ゴリマッチョ 格ゲークリエイター)
めちゃめちゃ飲みやすい!ワインだけど、水って感じがする!
飲みやすいから女性は気をつけるべきだ!笑(ノッポ ゲーム会社人事)
といったコメントをいただきました!
そして、次は【盛田甲州ワイナリーのシャンモリワイン甲州2017】です。
シャンモリワイン甲州2017
さっきよりも、香りが甘くて飲みやすそう!飲むと、甘くなく辛い!笑(グラサン 開発者)
ん、なんか重たい?飲み慣れていない味?そして、酸味が強い。。さっきが酸味感じなかったからかな。(ゴリマッチョ 格ゲークリエイター)
悪い酸味じゃないね!ただ、舌にくっきりと残ってる!(ノッポ ゲーム会社人事)
といったコメントをいただきました!
最後は【サドヤワイナリーの甲州醸しスモーク2017】です!
甲州醸しスモーク2017
白ワインなのに、色がオレンジっぽい!これが、さっき同じ品種ってのは考えられない。
燻製のような。なんか納豆みたいな匂いしない?笑(グラサン 開発者)
見た目と味のギャップが全然ちがう!酸味は1本目よりもあるけど、2本目ほどではないね!(ゴリマッチョ 格ゲークリエイター)
もっと濃いイメージがあるけど、スッキリした味わい!(ノッポ ゲーム会社人事)
といったコメントをいただきました!
3本飲んでみた結果を、飲みやすさで教えていただきました!
このような結果に…(食事抜きでの飲みやすさになります。)
- 甲州ドライ2017
- 甲州醸しスモーク2017
- シャンモリワイン甲州2017
さすが、JWC2018 Gold受賞しているワインですね!!
どれも、天ぷらとか合いそうで……よく行くお店に持っていきたい〜!!
山梨ワインが、ここまで美味しいとは!
正直、もっと身近に欲しい・・・
白ワインを飲んだ後、共通した意見としてこのような声があがりました!
次回は、天ぷら必須ですかね〜?笑
さて、次は赤ワインへ…!!
生詰め勝沼2016
香りが非常に強いな〜。(グラサン 開発者)
赤ワインにしては自然と飲める。 これは赤ワイン?って感じ笑(ゴリマッチョ 格ゲークリエイター)
それにしても、赤にしては、軽い〜。これなら女性も飲みすぎちゃうんじゃない?笑(ノッポ ゲーム会社人事)
といったコメントをいただきました!
マスカットベーリーA2015
さっきよりも色が薄い!!鮮やか!最初飲んだときは、なにも感じないけど、次第に舌がビリビリする笑(麻痺じゃないよ!)(グラサン 開発者)
同じ品種なのに全然違う…!もはやジュース?笑 けど、飲み終わった後には渋みが残るね。面白い笑(ゴリマッチョ 格ゲークリエイター)
すっごい甘い香りが!女性の香水のような笑(香水が強すぎる女性ではなく、ほんのりと?すれ違うときに感じる笑)(ノッポ ゲーム会社人事)
といったコメントをいただきました!
甲鐡百年
甲鉄城のカバネリワイン?って思っちゃう笑 渋みも強いな…これ飲むと、前の2本の飲みやすさが際立つな笑(グラサン 開発者)
見た目は、SSRって感じでなんか強そう笑 これは渋い笑 まさに赤ワイン笑(ゴリマッチョ 格ゲークリエイター)
色も2本目よりは濃いね〜。アルコールの味が強い!!(ノッポ ゲーム会社人事)
といったコメントをいただきました!
- マスカットベーリーA2015
- 生詰め勝沼2016
- 甲鐡百年
いかがでしょうか。
ワインの特徴と実際のコメントを比べると…
さて次は、ピザを食べながら試飲をすることに…
先ほどと評価は、同じなのか…それとも!?
時刻は20:00。ピザ到着
先ほど飲んだワインを今度はピザと一緒に飲んでみました!
甲州ドライ2017
ピザがいつもより美味しく感じる!笑(グラサン 開発者)
さっきはスッキリワインだったのが、ピザ食べた後だと渋みを感じる・・・(ゴリマッチョ 格ゲークリエイター)
ピザの油でコーティングされちゃってる感じがする笑(ノッポ ゲーム会社人事)
といったコメントをいただきました!
シャンモリワイン甲州2017
全然残らない笑 最初と比較すると真逆・・・口がバカになった?笑(グラサン 開発者)
すごいスッキリ笑 (ゴリマッチョ 格ゲークリエイター)
最後の余韻で、白ワイン〜って感じをほのかに感じさせる笑(ノッポ ゲーム会社人事)
といったコメントをいただきました!
甲州醸しスモーク2017
これ合う!!渋みがでるね!けど、この渋みが白ワインを引き立てている気がする!(グラサン 開発者)
味は、白ワインだけど、残る感じがないね!中和されてる笑(ゴリマッチョ 格ゲークリエイター)
すごくキリッとした味で、食事がすすむ!(ノッポ ゲーム会社人事)
といったコメントをいただきました!
白ワインの良さ、を殺してる??スッキリさがなくなって、油っぽさが残って渋みが生まれて少し飲みにくいかも・・・
白ワインのベースである、スッキリさをなくしちゃってる・・・
といった共通意見をいただき…(もちろん、相性のよいワインもあったけれども相対評価として…)
ピザは赤ワインだな〜!
の結論に至りました。
生詰め勝沼2016
最初は渋みがなかったのに、渋みがでてる〜笑 なんで笑(グラサン 開発者)
バターの芋が合う笑(ゴリマッチョ 格ゲークリエイター)
鼻に香りが残る・・・(ノッポ ゲーム会社人事)
といったコメントをいただきました!
マスカットベーリーA2015
後味はしっかりと残るのは変わらないけど、油はスッキリしたな〜。赤ワインで、カロリー0??笑(ゴリマッチョ 格ゲークリエイター)
さっきよりも主張が減って、飲みやすくなっているかも。(ノッポ ゲーム会社人事)
といったコメントをいただきました!
甲鐡百年
一言素直に、うまい!これ以上の表現がないくらい、うまい笑(グラサン 開発者)
すごい飲みやすい!!料理に合う、ではなくワインが上手くなった!すごい笑(ゴリマッチョ 格ゲークリエイター)
赤ワインが美味しい!!!さっきと全然違う!!(ノッポ ゲーム会社人事)
といったコメントをいただきました!
いかがでしょうか。
ワインの特徴と実際のコメントを比べると…
さて次は、ピザを食べながら試飲をすることに…
先ほどと評価は、同じなのか…それとも!?
検証結果
beforeとafterを比較すると…
ピザを食べる前の白ワイン
- 甲州ドライ2017
- 甲州醸しスモーク2017
- シャンモリワイン甲州2017
ピザを食べた後の白ワイン
- 甲州醸しスモーク2017
- シャンモリワイン甲州2017
- 甲州ドライ2017
そして…
ピザを食べる前の赤ワイン
- マスカットベーリーA2015
- 生詰め勝沼2016
- 甲鐡百年
ピザを食べた後の赤ワイン
- 甲鐡百年
- 生詰め勝沼2016
- マスカットベーリーA2015
ピザを食べる前とピザを食べた後で、感想や順位が変わるとは思いませんでしたね…
非常に面白いですね!!
これは、あくまでも多数決の上でのお話です。
中には、この順位になっていない人もいます。
ワインも人によって、味の感じ方や食べ物との相性評価は変わりますね。
だからこそ、周りに流されず自分が感じたことを素直に受け止め、本当に自分が美味しいと思ったワインに出会っていただきたいと思いました。
次は、平成最後の試飲会イベントです。
都内にて、BARを開業したい若者が山梨ワインを初体験!です。
これも非常に面白いコメントや評価がありました!!
お楽しみにしていてください!
みなさんの今後のワインライフに幸あれ!!
※彼ら4人で#コンパスへの課金総額は約500万円ほど…です。笑
関連情報
GI Yamanashiの定義
1 酒類の産地に主として帰せられる酒類の特性に関する事項
(1)酒類の特性について
イ 官能的要素
山梨ワインは、甲州やマスカット・ベーリーAなどの山梨で古くから栽培されているぶどうや、ヨーロッパを原産とするヴィニフェラ種など、様々なぶどう品種について、山梨の自然環境に根付くよう品種改良や栽培方法等の工夫を行ってきたことにより、ぶどう本来の香りや味わいといった品種特性がよく顕れた、総じてやや穏やかな酸味を有するバランスの良いワインである。
その中でも甲州を原料としたワインは、口中で穏やかな味わいを感じることができ、またドライなワインはフルーティーな柑橘系の酸味を有する。
また、マスカット・ベーリーAを原料としたワインは、鮮やかな赤色の色調を有し、甘さを連想させる香りとタンニンによる穏やかな渋みを有する。
さらに、ヴィニフェラ種を原料とした白ワインは、やや穏やかな酸味とよく熟したヴィニフェラ種特有の果実の香りを有し、口に含むとボリューム感に富んでいる。ヴィニフェラ種を原料とした赤ワインは、しっかりとした色調を有し、タンニンによる十分な渋みとふくよかさのバランスが良い。
ロ 化学的要素
山梨ワインは、アルコール分、総亜硫酸値、揮発酸値及び総酸値が次の要件を満たすものをいい、発泡性を有するものも含む。
(イ) アルコール分は8.5%以上20.0%未満。ただし、補糖したものは上限値を15.0%未満とし、甘口のもの(残糖分が45g/L以上のものをいう。以下同じ。)は下限値を4.5%以上とする。
(ロ) 総亜硫酸値は250mg/L未満(甘口のものを除く。)。
(ハ) 揮発酸値は赤ワインで1.2g/L以下。白ワイン及びロゼワインで1.08 g/L以下。
(ニ) 総酸値は3.5g/L以上。
(2)酒類の特性が酒類の産地に主として帰せられることについて
イ 自然的要因
山梨県は、西側の県境を走る赤石山脈系の高山群と、南側の県境から北東に伸びる富士火山系の高山群に囲まれた山間地である。海洋の影響が少ないため、梅雨や台風の影響を受けにくく、盆地特有の気候として、日中は気温が上昇するが、朝夕は大きく気温が低下するため、1日の気温差が大きい。
この自然環境により、ぶどうの成育期においては、梅雨による多湿の影響が少なく、成熟期においても台風等による風害や日照不足を原因とする病害が発生しにくいため、ぶどうの栽培に適しており、ぶどうの着色や糖度などの品質全体に良い影響を与えている。ぶどう栽培地は、主として富士川の支流流域に沿って広がっている。多くのぶどう栽培地は、花崗岩及び安山岩の崩壊土から成る、土層が深く肥沃で排水も良好な緩傾斜にある。このような好条件を有するため、ぶどうは健全でよく熟し品種特性が良く維持されたバランスの良いワインとなる。
ロ 人的要因
山梨ワインの生産は、1870年頃から始まったといわれている。当時は、栽培されたぶどうのほとんどが生食用として消費されており、その余剰によりワインの生産が行われていた。ぶどうの栽培量が増加しても、ワインに加工し販売することができたため、農家は過剰生産を恐れずにぶどう栽培に取り組むことができ、ぶどう栽培技術の創意や改善が重ねられていった。これにあわせて、ワインの製造量も増加し、醸造技術も蓄積されていくなどの好循環が生まれ、地域の経済発展を担ってきた。
このようなワイン産業に対しては、明治時代より、政府や山梨県庁、市町村が法的整備や資金支援、品種改良に関する研究開発など様々な支援を行ってきた。現在は、県の機関として山梨県工業技術センターの中にワインセンターが設置されており、ぶどう栽培やワイン醸造の研究開発のみならず、山梨のワイン製造者に対する技術指導・支援を行っており、高品質な山梨ワインを生産する技術的基盤になっている。また、山梨大学には1947年に発酵研究所(現ワイン科学研究センター)が設置されるなど、更なる研究開発や人材育成に注力している。
日本のぶどう産地はヨーロッパのぶどう産地に比べれば降雨量が多く、山梨県もぶどうの栽培期間中に雨の影響を受けるが、山梨県のワイン事業者は、垣根栽培のぶどうに傘をかけたり、雨の跳ね返りを防ぐため垣根の高い位置でぶどうを育てるなど、様々な工夫により、品質の高いぶどう栽培を根付かせてきた。
山梨ワインは、魚介類の食事とワインを合わせた際に生臭みの原因となる物質を発生させる鉄分の量が海外で生産されるワインと比べ総じて少ない。これは、山梨県は海洋に面していない地域でありながら、寿司屋が多いなど魚介類の消費を好む傾向があり、このような地域の人々の嗜好に合うようワインの製造工程で工夫が重ねられた結果であるといえる。山梨ワインは和食等の魚介類を材料に用いた食事と相性が良く、山梨県の人々にとってワインが身近な酒類として定着してきた一つの要因といえる。
2 酒類の原料及び製法に関する事項
地理的表示「山梨」を使用するためには、次の事項を満たしている必要がある。
(1)原料
イ 果実に山梨県で収穫されたぶどう(次に掲げる品種に限る。)のみを用いたものであること。
甲州、マスカット・ベーリーA、ブラック・クイーン、ベーリー・アリカントA、デラウェア、交配品種(甲斐ノワール、甲斐ブラン、サンセミヨン、アルモノワール、ビジュノワール、モンドブリエ)、ヴィニフェラ種(シャルドネ、セミヨン、ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・ブラン、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、カベルネ・フラン、ピノ・ノワール、プティ・ヴェルドー、シュナン・ブラン、ピノ・グリ、ヴィオニエ、シェンブルガー、リースリング、ゲベルツトラミナー、ミュスカデ、サンソー、テンプラニーリョ、マルベック、タナ、アルバリーニョ、サンジョベーゼ、ネッビオーロ、バルベーラ、ピノ・ムニエ、ジンファンデル、ツバイゲルトレーベ、グルナッシュ、カルメネール、プティ・マンサン)
ロ 酒税法第3条第13号に規定する「果実酒」の原料を用いたものであること。ただし、同法第3条第13号ニに規定する香味料(以下単に「香味料」という。)は、ぶどうの果汁又はぶどうの濃縮果汁(いずれも山梨県で収穫されたぶどうのみを原料としたものに限る。)に限り用いることができる。
ハ 果汁糖度が、甲州種は14.0%以上、ヴィニフェラ種は18.0%以上、その他の品種は16.0%以上であるぶどうを用いること。ただし、ぶどう栽培期間の天候が不順であった場合には、当該ぶどう栽培期間を含む暦年内に収穫されたぶどうに限り、それぞれの必要果汁糖度を1.0%下げることができる。
なお、酒税法3条第13号ハに掲げる製造方法により製造するもののうち、他の容器に移し替えることなく移出することを予定した容器及び密閉できる容器等で発酵させることにより発泡性を有することとするものに用いるぶどうについては、甲州種は11.0%以上、ヴィニフェラ種は15.0%以上、その他の品種は13.0%以上であるぶどうを用いることができる。
ニ 原料として水及びアルコールを使用していないこと。ブランデー及びスピリッツについては、他の容器に移し替えることなく移出することを予定した容器で発酵させたものに、発酵後、当該容器にブランデー及びスピリッツを加える製法を行う場合に限り使用すること。
(2)製法
イ 酒税法第3条第13号に規定する「果実酒」の製造方法により、山梨県内において製造されたものであり、「果実酒等の製法品質表示基準(平成27年10月国税庁告示第18号)」第1項第3号に規定する「日本ワイン」であること。
ロ 酒税法第3条第13号ロ又はハに規定する製造方法により、糖類(酒税法3条第13号ハに掲げる糖類のうち、他の容器に移し替えることなく移出することを予定した容器及び密閉できる容器等で発酵させることにより発泡性を有することとするものに用いる糖類を除く。)を加える場合は、その加える糖類の重量が、果実に用いたぶどうの品種ごとに、それぞれ次の範囲内であること。
・ 甲州種 100ml当たり10g
・ ヴィニフェラ種85%以上 100ml当たり6g
・ その他の品種 100ml当たり8g
ハ ぶどうの収穫からワインの瓶詰を行うまでの補酸の総量が9g/L以下であること。
ニ 除酸剤については、総酸値を5g /L低減させるまで加えることができること。
ホ 製造工程上、貯蔵する場合は山梨県内で行うこと。
ヘ 山梨県内で、消費者に引き渡すことを予定した容器に詰めること。
3 酒類の特性を維持するための管理に関する事項
(1)地理的表示「山梨」を使用するためには、当該使用する酒類を酒類の製造場(酒税法(昭和28年法律第6号)第28条第6項又は第28条の3第4項の規定により酒類の製造免許を受けた製造場とみなされた場所を含む。)から移出(酒税法第28条第1項の規定の適用を受けるものを除く。)するまでに、当該使用する酒類が「酒類の産地に主として帰せられる酒類の特性に関する事項」及び「酒類の原料及び製法に関する事項」を満たしていることについて、次の団体(以下「管理機関」という。)により、当該管理機関が作成する業務実施要領に基づく確認を受ける必要がある。
管理機関の名称:地理的表示「山梨」管理委員会
住所:山梨県甲府市東光寺3-13-25地場産業センター2階
山梨県ワイン酒造組合内
電話番号:055-233-7306
ウェブサイトアドレス http://www.wine.or.jp
(2)管理機関は、業務実施要領に基づき、ぶどう栽培期間の天候が不順であったと認める場合には、直ちにその旨を公表する。
4 酒類の品目に関する事項
果実酒
別紙2 備考
酒類の地理的表示に関する表示基準(平成27年国税庁告示第19号)第10項第3号の規定により、第9項の規定を適用しないものとして公示する商標その他の表示については、以下の「商標その他の表示」のとおりです。
商標その他の表示
甲州市原産地呼称ワインの認証条例(平成20年甲州市条例第34号)の規定により行う認証の表示
(注)地理的表示「山梨」の指定をした日前から使用していた上記の「商標その他の表示」に限り、地理的表示「山梨」の指定後も、引き続き表示を認めるものです。
5 統一ロゴ
地理的表示「山梨」のラベル表記は、GI Yamanashi(GI=Geographical Indicationの略)を統一ロゴとする。
素人だからこそ感じる、ワインに対しての率直な感想を始め、ワインの基礎知識、山梨の美味しいお店などの情報を案内します。
情報は、記事執筆時点のものとなります。詳しくは、各ワイナリーサイトの情報をご確認下さい。
各ワイナリーへのお問い合わせは、各ワイナリーサイト記載された方法でお問い合わせ願います。